《最弱能力者の英雄譚 ~二丁拳銃使いのFランカー~》F S

幕が終わりを告げるように、黒のマントが揺れる。

そして、メインウィンドウがホログラムのように展開された。

「起

たった一言で、この世全てが終わるような絶が地球上に広がった。

しかし、二人は違う。

「やっと、自分のために戦うようになったんだね」

は笑っていた。

「まあな」

作りの笑顔を送る。

そこにあるのは彼を守るためという目的だけであった。

星歴、306年。

人類は、星間移を目的とした、亜空間ジャンプの開発に乗り込んだ。

先んじて発明したのは、日本。

実は、八咫烏のが近代文明により、再現可能となった。

重力を使い、マイナス無重力を作るという実験を神病院でおこなっていた。

先の時代を見せ、全てに絶させ、帰宅させる。

それが大々的に公開されたのが2025年。

その技を紹介した一人の看護師による洩であった。

それがわかった青年がいた。

彼はかに組織に狙われていた。

シークレットターゲット。

彼の伝子は日本人のDNAに組み込まれ、彼に似たような脳共有システムを日本で作り始めた。

彼はそれから姿を暗ませた。

「記憶なくなっちまったな」

もいない。

貯金もない。

家もない。

異世界に行けるわけでもない。

死に戻りできるかと何度も試したが、なんとなく時が流れていく。

そんな現狀であった。

唯一救ってくれたのは、自分の前のじだった。

で會話をしていた。

高校生の時のようだ。

26歳。

これからどうしよう。

路頭に迷う日々。

姉弟は高跳びして消えた。

そして両親から追い出された。

今時、お金をれて電話をかけるサービスもない。

しかも、大都會渋谷。

しっかし、人多いな。

高校の時の修學旅行でここ行ってなかったな。

店もよくわからない。

渋谷騒編。

まあな、そんなことは起きるわけもないか。

とぼとぼと歩いていると。

路地裏についた。

そういえば元の名前なんだったかな。

まあいいか。

「お前いくつだよ?」

いかにもヤンキーのような人間が現れた。

數はざっと三人、格はそこそこ格闘技をしているようだ。

「いや、普通に中國人アルヨ」

まあなんとかなるだろう。

「え?」

「え?」

「え?」

なんだよこいつら。

腕を見せた。

「すいませんでした」

すたこらさっさと逃げ出した。

なんだこいつら。

あ、俺なにか組織に狙われていた?

F・Sという文字が組み込まれていた。

思い出せねえ。

座り込んだ。

大切なものはわかるのに。

自分だけが思い出せない。

涙が出てきた。

「なんで、俺は、俺はッ!!」

號泣していた。

タカシが何かあると思って。

思い出せないってことは。

記憶がない。

ただただ絶が襲いかかる。

と苦渋と途方もないような記憶。

いいや妄想かもしれない。

なんで東京に來たんだ。

になった。

「どうだね?」

老人が聲をかけた。

目の前を向く。

「ほっかべんとう」

そんな単語が思い出した。

ヤケクソになりながら食いだした。

「お前さん、ホームレス初めてじゃろ」

にこやかな笑みで答えていた。

綺麗な格好をしていた。

サングラス、青いジーンズ、黒いジャケット、白いシャツ。

日本人離れしていた。

きめ細やかな素材でホームレスではないとわかる。

今時期の日本は、ホームレスでも家が用意される。

なんなんだ、むちゃくちゃ。

冷靜になったが、タカシと、お姉ちゃんは高跳びしていた。

やれやれ。

「お前さん、東京の暮らしはどうだ?」

ようわからないな。

「まあまあです」

建前でそういった。

実際はエッチなの子だらけで頭がクラクラしていた。

「大のことはわかった」

ヒゲをる。

しばらく考えていたらしく、思考が流れる。

「うむうむ、やはり時代錯誤をしていると思ったら、こいつはなあ、かもしれないなあ」

思考ダダれ。

かしてないし。

恐らくだが、頭の中の會話かと思われます。

そうか、これが現実。

ん?、どっちの意味なんだ。

しばらく放心狀態となった。

「お前さん年齢は?」

「26」

「おっさんじゃな」

ゲホゲホと笑い出した。

なんなんだこいつは。

あれえ、前見たような見てないような。

久しぶりのデジャヴ。

重力波が多いエリアなのかここは。

「気づいておったのか」

は?

「わらわせないでおくれ、坊主」

またまたゲホゲホと笑い出した。

なんなんだこのオッサン。

サングラスを外した。

「俺だったやつだな」

「ムチャクチャ」

「死んだのかよ」

「そういえば俺に似てる」

「そうだな飲みに行くか」

「アレ見せろ」

「ほら」

F・Sが見えた。

間違いなく俺だわ。

「名前は後からわかるんじゃよ」

「そんなの」

わけわかんねえなこれ。

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