《愚者のフライングダンジョン》115 オフ會
時を遡ること20時間ほど前──。
予定よりもし早く會場に著いた。會場に選ばれたのは、結婚式の二次會に使われるようなバーだ。寂れた商店街の中にあったから、不安に思い、俺とウヅキさんは改めてスマホを確認する。
案の寫真ではもっと栄えているように見えるが、ここで間違いない。
ムツキは一緒じゃない。通常の移手段では人目につくため、監視員たちと一緒に後から合流するそうだ。
ムツキたちの合流まで外で待ってもいいが、ベンチも見當たらないこの場所で待ち続けるのは疲れる。既に開場されているようなので中で待つことにした。
バーでは、俺たちよりも早く到著した參加者がタコ焼きパーティの準備を始めていた。タコ焼きの生地と調理は人數分用意されているそうだが、材は持參しなければならず、來る途中にあったスーパーマーケットで自分達の分の材を買ってきた。
ウヅキさんはエコバッグを振りながら「タコパタコパ」と嬉しそうに口ずさんでいる。可い子ぶりやがって。タコ焼きには絶対にらせないからな。
予定の開始時刻が近づき、主役を除く全ての參加者が揃った。欠席者が一人も居ないことに驚きは無い。ムツキの配信にゲストとして登場するウヅキさんは參加者の中でも一際目立っていて、彼に詰め寄るファンたちはまるで狂信者のようだった。他に用事ができたとしても、こっちを優先しそうな熱心さが伝わってきた。
ウヅキさんの付き添いの俺にもファンたちの興味が向けられた。過去の配信で好きな場面はどこだとか、好きなゲームはなんだとか、ウヅキさんとはどんな関係だとか、なんで參加したのかだとか。
全ての質問に対して素っ気なく答えていくうちに、ファンたちの目から熱が失せていった。最初は人のリスナー仲間がいることを下心込みで喜んでいたのに、今やアンチコメを見るウヅキさんと同じ目をしている。人とワンチャンあるかもしれんのに、ケツのが小さい奴らだ。
ウヅキさんを中心に俺以外の連帯が高まったころ、本日の主役が到著した。
ガスマスクで顔を隠した監視員によってり口の扉が開かれる。一瞬にして會話が中斷し、會場の視線が扉に集まった。
4人の監視員に囲まれてやってきたのは、ピンクのボンテージを著たムツキだった。ハート型のサングラスを頭に引っ掛けると、ピンクのサンダルをいで生足を見せつけてきた。
俺というものがありながら、また人前でを刺激するような際どい裝を著てやがる。絶対に間違いなんて起こさせないからな。
「みんなーーっ❤︎ おっまたせーー! 今日はムーのために集まってくれてありがちゅーー!」
元気な挨拶をするムツキ。それに対して、ファンたちは返事をせず、呆気に取られていた。
「やべぇ……」
「3Dじゃなかったんだ……」
「すげぇ……」
「本かよ……」
「これって現実よね……」
どうやら、ムツキ本人の登場はファンたちの想像を超えていたらしい。
「あれあれ〜? ダーたちどうしちゃったの〜? もしかして、モニターで來ると思ったカンジ〜??」
誰も聲には出さないが、同じことを思っただろう。ダンジョンにドラゴン、レベルにスキル。なんでもありなご時世とはいえ、喋るモンスターが現実に居てたまるかってね。
「ムーのこと、嫌いになった……?? ダーたちに嫌われちゃったら、ムーひとりぼっちじゃん……。そんなのヤダ。ムー悲しいな……」
えーんえんえん。えーんえんえん。
ムツキは泣き真似で同をう。
純粋なファンたちは、ムツキの噓泣きにすっかり騙されてオロオロしていた。
雰囲気が悪くなるのをじる。このままお開きってのも全然ありえる。
オフ會を臺無しにしたい俺は、ムツキを心配するフリをして、負のオーラをばら撒くことにした。
「可哀想に。傷にれると良くないし、気の済むまで泣かせてあげましょう」
大きく獨り言を吐いた。共を集めて雰囲気をさらに悪くしてやる。
すると、しらけた雰囲気を吹き飛ばすように大聲を出す者が現れた。
「みんなムツキちゃんのことが大好きですよ! そうですよね! みんな!」
大聲を出したのはウヅキさんだ。ウヅキさんのことだから、ムツキの噓泣きには気づいているはずだ。しかし、ムツキは噓泣きを続けるばかりで、この空気を変えようって気配がまるでない。だから、痺れを切らして自分からいたのだろう。
もしくは、この流れ自、二人で打ち合わせていたことなのかもしれない。こんな茶番劇をやる意味があるかは知らんが。
それはともかく、ウヅキさんの一聲で空気が変わり始めた。
「そ、そうよ! これって、會いたかったムーちゃんと実際に會えたってことじゃないの!」
「ムーちゃん泣かないで!」
「大好きだああああ! ムーちゅぁぁん!」
黙っていたファンたちもムツキにエールを送り始めた。そのうちの一人がコールを始める。
「ムーちゃん最高! ムーちゃん大好き!」
一人、また一人と聲を揃える。
「ムーちゃん最高! ムーちゃん大好き!」
「「「ムーちゃん最高! ムーちゃん大好き!」」」
俺を除く29名による大合唱は、店を揺らすほどの大音量になっていた。バーの防音設備がどれほどかわからんが、ライブハウスよりは薄いに違いない。普通に近所迷です。
ウヅキさんまで夢中でコールするなか、俺の耳は確かにムツキの聲を聞き取った。
「ドーちゃんマイクちょうだい❤︎」
ドーちゃんと呼ばれた監視員は大きめのバッグからマイクを出してムツキに渡した。
顔を隠した監視員たちは、それぞれ識別しやすいように「ドー、レー、ミー、ファー」の音階をガスマスクの額に付けている。珍しい格好だが、きっとムツキの要だろう。ムツキのワガママに付き合わせて本當に申し訳ない。
「みんなありがちゅー❤︎ みんながパワーをくれたおかげでめちゃめちゃ元気出たってカンジ!」
「「「わああああああ!!」」」
ムツキの復活にファンたちは歓喜の聲をあげた。
人に裏切られ続けたあの子が、こんなにも人に好かれるようになるなんて、ちょっぴり。
「そんじゃ、さっそくタコパ始めちゃお! みんな自分の席に著いて!」
ムツキが命じると、ファンたちは私語もせず迅速に移を始め、自分の名札のある席に座った。
ファンたちは一つのテーブルにつき、ペアになるようにランダムで分けられている。ウヅキさんは特別ゲストの枠で別のテーブルが用意されていたところ、俺をペアとして選んでくれた。
いよいよ始まったムツキのオフ會。軽い挨拶をしてイベントが進む。今回のオフ會が開催されるにあたって、事前にプログラムが配られていた。
まずは挨拶。次におりタイム。その後にタコ焼きを楽しむ。食後はお腹休めがてらビンゴ大會。力が回復したところで、ムツキとウヅキさんによるお歌の披。歓談時間を挾んでから、集合寫真の撮影とサイン會でお開きとなっている。
イベントの進行中も気を抜けないが、オフ會の真の流はお開きの後にある。オフ會が終わった後もしっかりと目をらせなきゃならない。
「じゃーあ、おりタイム始めちゃうよー❤︎」
おりタイムか。ちゅーか、そもそもおりタイムってなんやねん。握手會か?
俺も詳しく無いからファンたちの顔を見てヒントを探る。
ファンたちは、まるで人生で初めてオフ會に參加した生娘のようにソワソワしている。席を立つべきか、それとも座ったままでいいのか指示を待っている様子だった。
「ムーが一人一人ってくから、みんなはタコ焼きの準備するんだよー❤︎」
そう言うと、ムツキはテーブルの下に潛り込んでいった。なんで潛る必要があるんですかね。
「タコパ♪ タコパ♪」
ウヅキさんがタコ焼きの生地をノリノリで混ぜ始めた。まだ焼かれてもいないのに、なぜかお好み焼きソースのフタが開いている。
「ウヅキさん。もしかしてですけど、生地にソースをれました?」
「え? いえ、もうし混ぜたられますけど。今かられた方がよろしいでしょうか」
「あ、れないでね。水分量が増えると上手く固まらなくなりますから。それと、生地はもういいので、こっちのボウルにタコ以外の材をれて混ぜてください。ボクは油引いときますので」
ひとまず、ウヅキさんを生地から遠ざけることに功した。ウヅキさんに料理させると、すぐに失敗の素を作り出すから目が離せない。
「あはぁんッ!」
ムツキが潛り込んでいったテーブルの方で、ファンがいやらしい聲を上げた。
タコ焼きに油を塗りつつ、を傾けてそちらへ目を向ける。変な聲を出したその人は、両手で顔を隠して恥ずかしがっていた。他のファンのみんなも俺と同様に奇聲の原因を探している。そして、奇聲の人のお腹辺りから、ひょっこりとムツキのツノが見えた。
おりタイムって、あんなところで一何をしているんだムツキは。
油を塗る手を止める。首を傾けてテーブルの下を見た。
すると、見つけてしまった。ファンのの間に挾まって、その人のヘソを嗅ぐムツキの姿を。
「もう一生風呂にりません……ッ」
「らなくていいよー。臭くてもムーだけはしてあげる❤︎」
そして、ファンにとんでもない教えを広めている。
ムツキはファンの顔がけて骨抜きになるまで抱きしめたあと、次のファンのの間に移った。
「はぁん……ッッ」
そうやって次々とファンを虜にしていったムツキが、ついに隣のテーブルに來た。ウヅキさんが勝手に焼き始める前に、生地をタコ焼きに流し込んでおく。
「ギューしやすそうなお腹はっけーん❤︎」
俺の番だ!!
って、何喜んでんだ俺は。こんなん浮気現場やんけ。俺に緒で他の人間と抱き合うなんて、裏切り以外のなんやのん。
「あーー……。良い匂いするー❤︎」
どうして特別枠の俺まで抱きしめるのかと、ファンから嫉妬の目が向けられそうだが、今はそれどころじゃないらしい。焦げた臭いが濃くなっている。慌てる聲が至る所で聞こえた。
「よしよしして❤︎」
俺のお腹に顔を埋めたムツキが、俺に頭ででを要求してきた。斷る理由もないので、ツノの周りをむようにでる。
で始めると、ムツキは普段の俺にしか見せない顔でよがった。
「あ゛ぁー❤︎ あっ❤︎ そので方好きってカンジ❤︎ ムーの好きなで方だよぅ❤︎ もっとよしよしして❤︎」
いかんいかん。つい、いつものようにやってしまった。今は山本メイなのに。
「あわわわっ」
ムツキのででに集中していると、ウヅキさんの慌てる聲がした。
「メイさんっ。どうしましょう。火が出ました!」
顔を上げると、タコ焼きが燃えていた。なんでやねん。
椅子を後ろに蹴飛ばし、ムツキを抱えてテーブルから離れる。
「スイッチ切って!」
「はい!」
ウヅキさんはカセットコンロのつまみをひねってスイッチを切る。
スイッチを切ったことで火の勢いは弱まったが、ガスが出ていないのにまだ燃えている。
ウヅキさんが水を持ち出した。火を消す気だ。だが、水をかける寸前に手で止める。
「原因もわからないのに水をかけようとしないで」
「だって! 燃えてますよ!」
「落ち著いてウヅキさん。燃え広がらなければいいんです。それよりも、なにしたのさ」
「あの、タコ焼きに天かすを注いだらいきなり燃え上がりまして」
「タコ焼きに天かすを? 天かすを燃やしたってコト? そりゃあ、コンロも火ィ吹きますわ」
驚いた。ウヅキさんは料理ができないなんてレベルじゃない。料理で人を殺せるだ。一切の悪気なく。
「もーーッ! ボヤ騒ぎ起こすなんて! ウヂュったらおバカさんね! ムーが消してあげる」
すると、ムツキから大量の砂が飛び、カセットコンロに降りかかった。砂は燃え上がる炎を覆い盡くし、あっという間に鎮火した。
砂はムツキの髪のから出たように見えたが、あれも〖疫病〗の力なのだろうか。火まで消せるようになったのか。
「ムツキちゃんすごい。ありがとうございます。助かりました」
「このくらい朝飯前ってカンジ❤︎ でも、タコ焼きはダメになっちゃったね」
熱で溶けたテーブル。コンロは黒焦げ。砂まみれのタコ焼きはとても食べられそうにない。
「……ごめんなさい。問題を起こしてしまって。全部弁償します。お店の人にも謝らせてください」
「そーゆーのはあとあと❤︎ スタッフー。このテーブル撤去しちゃってー。二人はムーの席においでよ」
それから、俺たちはムツキの席でタコ焼きを楽しんだ。俺たちのタコ焼きはダメになったし、材もタコ以外燃えちゃったんで、タコ焼きは全部貰いだ。元々、ムツキにタコ焼きを作る気は無く、30名もの參加者から1個ずつ分けてもらう予定だったようだ。二人分抜いて最低でも28個貰える計算だが、余分にくれるファンがいたりして、3人で分けても俺たちの腹を満たすくらいの量になった。
全てのファンの皿が空になった頃、ビンゴ大會が始まった。一等賞の景品は世界に1枚しかないムツキのプロマイド。二等賞と三等賞は同じ絵柄のプロマイド。四等賞から十等賞までプロマイドが用意されていた。絵柄は全部で3種類だが、一等賞のプロマイドが一番エッチで、ソシャゲのウルトラレアみたいなじの豪華な加工だった。
ムツキの寫真に興味は無いが、一等賞だけは他の奴の手に渡したくない。しかし、イカサマするわけにもいかないため、一番最初に當たってくれるよう、配られたカードに強く念じた。
次々と番號が呼ばれていき、ビンゴ大會は軽い盛り上がりを見せたあと、景品は運のいいファンの手に渡っていった。
俺はが3つしか開かなかったカードを握りしめ、ビンゴがハズレた他のファンと同じように、床にカードを叩きつけた。
次はお歌披ということで、ムツキとウヅキさんは裝替えのために部屋を出て行く流れとなった。
ウヅキさんの貴重品が狙われないよう、俺は一人で見張り番。部屋にはドーとミーの監視員が殘って、ファンを見張っている。部屋から一人も出さないってじだ。
ファンたちはオタクトークに花を咲かせているが、俺は暇すぎてスマホをいじっていた。すると突然、ファンの一人がを押さえて苦しみ出した。
「お、おい。大丈夫か?」
「が、熱いっ……」
その一人だけじゃない。他にも調の異常を訴える者が現れた。次々と増えている。
まさか、中毒?
大量のカセットコンロをいっぺんに使ったから、室の一酸化炭素濃度が上昇したんじゃなかろうか。
「すぐに部屋の換気を! みんなを外に出してください!」
扉を見張るドーとミーは全く慌てていない。まさか、立ったまま気絶したわけじゃなかろうな。もしそうなら呼びかけるだけ無駄だ。
苦しそうにする人に肩を貸し、できるだけ多くを引き連れて扉へ向かう。調の悪化には個人差があるらしい。まだけるファンが部屋の扉を開きに行った。
ドンッ!
しかし、そのファンは扉の手前で押し返された。みんな唖然とした表でドーとミーを見つめる。
外に出してくれ、と怒りの聲を上げる者も、次の瞬間には呼吸が苦しくなっていた。
そんななか、平然と構えるドーとミー。彼達はガスマスクを著用しているから、この空気の中でも無事なのか。だとすると、最初からこの狀況になることを知っていた可能が高い。
まさか、皆殺しにする気か?
いったい何のつもりか知らんが、大勢の命に危機が迫っているのは明らかだ。この事態を見過ごすわけにはいかない。
ウヅキさんと気兼ねなくデートするために正を隠しておきたかったがやむを得ない。力を使おう。人でなしになるくらいなら、山本メイはここで死なせたほうがいい。
ファンたちを抱えたまま進む。扉をぶち破ってやろうと思った次の瞬間、腕にかかっていた重みが軽くなった。
苦しんでいたファンたちが次々と起き上がる。
「大丈夫ですか?」
しかし、聲をかけても反応が無い。脈があり、呼吸は正常。生きているのは確かだが、なんだか虛な目をしている。異様だ。まるで死がき出したかのような異様さだった。
狀況に戸っていると、視線に気づいた。ドーとミーが俺を見ている。正気を保つ俺を怪しく思ったのかもしれない。
ここにきてどうするべきか判斷に悩む。
ファンたちの癥狀には超能力の存在をじる。スキルかスペックか。ほとんどの地球人は魔法を使えないため、可能は低いが、ファンたちの癥狀は幻覚系の魔法に掛けられた狀態と似ている。だとすると、変にかすのは危険だ。催眠狀態の人間に何かをさせようとすると、その人の脳へ大きな負擔を與える。最悪、後癥で夢遊病になる。ファンたちを連れて出したいところだが、容態が悪化したら元も子もない。
ファンは一旦置いといて、今の狀況を整理しよう。この狀況が何者かの手による犯行だったとして、怪しいのは監視員だ。ただし、手段がわからない。赤池アオイの件があって、監視員たちのステータスは全て閲覧したが、限界到達者はおらず、この狀況を作り出せるようなも持っていなかった。
だとすると、考えられる犯人はただ一人。ムツキだ。妻を疑いたくはないが、そうとしか考えられない。
確かな証拠を摑むまで、極端な方法は避けた方がよさそうだ。
俺は苦しむ振りをして、他のファンと同じように放心狀態を演じた。
「よし、全員落ちた」
ドーは會場を歩き回って、一人ずつ顔を覗いたあと、そんな言葉を吐いた。それを聞いて、ミーが通信機を取り出す。
「こっちはオッケー。連れてきて」
扉が開く。ってきたのは、監視員ファーとに剝かれたウヅキさんだった。ウヅキさんもファンたちと同じく虛な目をしている。自力で立っているものの、自分の意思で歩いているじではなかった。
夢遊病になったらどうすんだよ。真相がわからなくても、こいつらは絶対に懲らしめてやる。
ってきたのはその二人だけで、ムツキと監視員のレーがいない。いったいこの狀況はなんなんだ。確かなのは、これまでの流れに計畫をじるということだ。だとしたら、何らかの目的を持っていているはず。のウヅキさんが必要な、何らかの目的が。
ドー「録畫の準備は?」
ミー「できました」
ファー「私たちは外に出たほうが良いよな?」
ドー「レイプ願あるなら殘っていいよ」
ファー「イケメンならいいけど、微有害相手はちょっと……」
ドー「そうよねー」
ミー「やっぱりの子だけ逃しちゃダメなんですかね」
ドー「なに怖気付いてんのよ今さら」
ファー「こいつ置いてく?」
ドー「いいわね。そんなに庇いたいならの子の分まで頑張ればいいし」
ミー「生意気言いました。すみません。アイツにバレたらと思うと、怖くて、弱気になってました。被害者を減らせば減刑されると思って」
ファー「バレたところで責められんのはムツキだし。ガスの分もあいつから採取したやつなんだからよ」
ドー「そもそもバレないわよ。何のためにカセットコンロを用意したと思ってんの? 一酸化炭素中毒で錯したって言い訳するためでしょ?」
ミー「うるさいですね。謝ったじゃないですか。アイツのことだから、あの手この手で証拠を集めるに決まってんです。相手は怪なんですよ。ちょこっと保を図ったからって、そんなムキになんないでくださいよ」
ドー「開き直ったらすぐ喧嘩腰ね。録畫を始めたらすぐに出るわよ」
ミー ファー「「了解」」
棚に置いたスマホを作し、監視員の3人は部屋を出て行った。足音が聞こえないため、扉のすぐそばにいるのだろう。
ガスの分がムツキ由來とかなんとか言っていたな。容から察するに、ムツキに罪をなすりつけようとしている。この犯行にムツキが関わっていないとしたら、こいつらのことは絶対に許さん。
扉がし開いて、隙間からチューブがってきた。笛の音がして、チューブから空気が吐き出される。
し遅れて部屋の換気扇が止まった。換気システムのスイッチは外にもあるらしい。
で放置されたウヅキさんと「レイプ願」というワードから、あいつらの目的はおおよそ見當がつく。さて、どうするか。ウヅキさんの貞が危ないから、これ以上の様子見は出來ない。
監視員は外だし、今なら自由にける。全員毆って気絶させるのもありだが、室が靜かすぎると様子を見にくるはず。そうなれば、逆に俺が暴行罪に問われる。わざわざ証拠になるを置いてってくれたのだから、撮影は続けさせたい。あいつらの悪業をはっきりさせるためには、なんらかの『事実』が必要だ。
チューブが引っ込み、扉が閉まった。
そして、狀況が一変した。放心狀態だったファンたちが一斉にき出し、異を見つけた瞬間に目のを変えた。
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