《乙ゲームの悪役令嬢になったから、ヒロインと距離を置いて破滅フラグを回避しようと思ったら……なぜか攻略対象が私に夢中なんですけど!?》199話 イザベラ嬢-2【カイン視點】

(さて、中を確認するか……って……!?)

俺は思わず目を疑った。

なんと、そこにあったのは金貨だったのだ!!

それも何枚も!

「こ、こいつは……!?」

俺は驚きつつも、冷靜に考える。

まず、これだけの大金を貴族が持っていること自に不思議はない。

だが、この財布の持ち主は俺とそう変わらないだった。

いくら貴族でも、子供に持たせる金額としては異常である。

思わぬ事態に、俺はしばかり狼狽して周囲への警戒を怠ってしまってしまう。

そのときだった。

「へへっ! ずいぶんと大金を持っているじゃねぇか。俺にも分け前を分けてくれねぇか?」

チンピラが現れた。

スラム街で見かけたことのある男だ。

(ちっ……。嫌な野郎に見つかったもんだぜ……)

俺は盜みや恐喝に慣れている。

しかし、あくまでも弱い奴らを相手にしてきただけだ。

目の前にいるような、力のありそうな連中とは極力関わりたくないのだ。

「聞いているのか? おいガキ!! 俺の金を寄越せ!!」

「俺の金だと? ふざけんじゃねえぞオッサン! これは俺が盜んできた金だ!!」

「うるさいクソガキが!」

男は突然激昂すると、拳を振り上げてきた。

反応する暇もなく、俺は毆り付けられてしまう。

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