《乙ゲームの悪役令嬢になったから、ヒロインと距離を置いて破滅フラグを回避しようと思ったら……なぜか攻略対象が私に夢中なんですけど!?》203話 イザベラ殿-1【オスカー視點】

私の名前はオスカー・シルフォード。

氷魔法で名を馳せたシルフォード伯爵家の跡取り息子です。

筋のおかげで、私にも氷魔法の才能があります。

魔法で敵を倒すのが私の役目であり、誇りでもありました。

ただ、氷魔法の有用は不変のものではありません。

隣國との戦爭が落ち著き、國にはびこる魔の脅威も小さくなったことで、氷魔法の需要は減ってきています。

そのため、貴族界における発言権が低下し、領地の運営も上手くいかなくなり、父上は頭を悩ませていました。

そんなとき、私は一人のに目をつけました。

を夜會に呼び出し――

「おや? これはしいお嬢さんですね。妖が迷い込んだのでしょうか?」

そう話し掛けます。

自分で言うのも何ですが、私は顔の造形に自信があります。

こうして話しかければ、大抵の令嬢は顔を真っ赤に染め上げるのです。

「貴殿はイザベラ・アディントン殿とお見け致します。よろしければ、私と一緒にダンスでもいかがでしょう」

「…………」

しかし、は無表のままでした。

何とかダンスの了承を得ることをできた私は、彼と踴って親睦を深めます。

さらには――

「丁寧に手れされた庭ですね。とてもしいです」

夜會をしばかり抜け出し、シルフォード伯爵邸の庭園を二人で散歩しました。

氷魔法で造られた幻想的な景を見せれば、令嬢達は皆、嘆の聲を上げてくれるものですが……やはり、このも例外ではなかったようです。

は目を輝かせながら、庭園を眺めています。

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