《乙ゲームの悪役令嬢になったから、ヒロインと距離を置いて破滅フラグを回避しようと思ったら……なぜか攻略対象が私に夢中なんですけど!?》204話 イザベラ殿-2【オスカー視點】

「月は太けて輝くといいます。しかし、もし太がなければ月は輝くことができないのです。……氷魔法士を輩出するシルフォード伯爵家は、さしずめ月のような存在でしょうか」

「えっと、どういう意味なんでしょう……?」

「月は太なしでは輝き続けることができないと言いたかっただけです。イザベラ殿は、まるで太のようです」

話しすぎてしまった。

どうも、イザベラ殿と一緒にいると調子が狂ってしまう。

それ以上の醜態を曬さないよう、その日は早めに退散することにしました。

そして三か月後――

頭を冷やした私は、自領の街にイザベラ殿を招待して再びアプローチしました。

しかし、またもや失敗してしまいます。

「私が見ているのが、イザベラ殿自ではない? どういう意味でしょう?」

「そのままの意味ですよ。つまり、オスカーさんの本當の目的は、私の持つ『ポーション生の技』や『魔法』でしょう?」

イザベラ殿の言葉に、私は驚愕させられてしまいます。

々急ぎすぎたようですか……。

私の目的を見抜くとは、やはり彼は只者ではありません。

もはやこれまで。

私が彼のことを領地再生の手駒としか思っていなかったこと。

それがバレた以上、彼が私になびいてくれることはないでしょう。

私は全てを諦めかけますが――

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