《ほんじつのむだぶん》23年6月26日號『冒険者の悲哀』

貴重なお時間を割いて、

無駄文に目を通してくださいまして、

誠にありがとうございます。

「冒険者って生き

ベッドの上で死ねないものさ」

TRPG(テーブルトーク)のキャラの

臺詞にして喋った事があります。

ロアール・アムンセンと

ロバート・スコット率いる探検隊が

史上初の南極點到達を爭いました。

結果はアムンセンが制して

帰國を果たしましたが、

スコット隊は帰路に就く最中、

仲間の怪我や止まぬ暴風雪が祟り

全滅の憂き目に遭っていますし、

その後北極點にも到達される

快挙を遂げられたアムンセンも

飛行機で北極を探検中に

消息を絶っています。

自然の猛威の前には

國籍なんて全く関係がない。

日本人の冒険家と言えば

まずは植村直己さんが浮かびますが、

彼もマッキンリーで消息を絶たれて

40年経とうとしていますし、

極地を徒歩で踏破されようとした

河野兵市さんも

北極海で氷の裂け目に落ちて

亡くなられています。

さらに調べてみますと、

彼らを筆頭に冒険家や登山家の

方々は43歳で命を落とされている。

冒険家ではないにしても

思わずギョッとします。

ところが、今やWeb全盛期。

ありとあらゆる所に

通信網が張り巡らされ、

その恩恵に與(あずか)っている我々は

GoogleEarthで検索をかければ

ある程度の場所なら

見に行ける上に無料とあって、

好きな方にとっては

時間泥棒になっているツールが定著し、

最早地球上で未踏の地と

誰もが行った事のない所に行き、

誰もが見た事のないを見る。

そんな冒険者冥利を満たす場所は

限られてきたように思えます。

ですから、地球上では飽き足らず

更なる未踏の地を求めた結果、

矛先を深海に向け、

沈沒したタイタニック號を

しようと試みた潛水艇が

深海の圧力に機が耐え切れずに

し、乗り込んでいた5人の

生存は絶視されています。

システムの欠損があると指摘した

潛水士が解雇された記事もあり、

額面通りにけ取りますと

改善されなかったように見えます。

しかし、冒険者が冒険を続けるには

強力なパトロンがいなければ

し遂げられません。

先程のアムンセンはスウェーデン兼

ノルウェー國王から、

スコットは英國の海軍大佐ですから

國から支援があったでしょう。

今回の潛水艇に乗り込まれた方には

富豪と呼ばれる方がおられ、

お金に糸目をつけないとなれば

リクエストには早急に応じなければ

他に當たられてしまい

冒険者としては形無しですし、

此処で信頼を勝ち取らなければ

次の計畫が立てにくくなる。

スポンサー最優先が招いた悲劇に

冒険者の悲哀が窺い知れるのです。

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