《乙ゲームの悪役令嬢になったから、ヒロインと距離を置いて破滅フラグを回避しようと思ったら……なぜか攻略対象が私に夢中なんですけど!?》211話 イザベラ-5【エドワード視點】

もはや、俺が彼と結ばれる可能はないのではないか――。

そんな不安を抱えてしまったためか、俺の心は闇の瘴気に蝕まれてしまった。

夢うつつの中で過ごす、彼との學園生活は素晴らしいものだった。

しかし、それも長くは続かない。

アリシアの暗躍により、俺はイザベラに剣を向けてしまう。

「殿下、お答えくださいませ……。殿下は……、私をしてくださっていたはずです……。なのに、なぜこのようなことを……?」

「真実のに目覚めただけだ。アリシア嬢こそ、俺の運命の人なんだ」

違う。

こんなことを言いたいわけではない。

しかし、俺の意思に反して口が勝手にいていた。

このままでは、他ならぬ自分の手でする者を殺めてしまう……。

それだけは嫌だった。

俺は自分の手の制を必死に取り戻し、自らのを剣で貫く。

「イザベラ、この場から離れてくれ……」

もう自分の命は諦めた。

後は、彼の無事を祈るのみ。

俺はそう考え、靜かに目を閉じたが――

「――ごめんなさい。エドワード殿下、フレッド、カイン、オスカー。そして……アリシアさん……」

イザベラの言葉が聞こえた気がした。

死にかけの俺でも、最後に何かできることがあるかもしれない。

俺は必死に、最後の気力を振り絞るのだった――。

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