《乙ゲームの悪役令嬢になったから、ヒロインと距離を置いて破滅フラグを回避しようと思ったら……なぜか攻略対象が私に夢中なんですけど!?》214話 イザベラ様-3【アリシア視點】
「あんたみたいなのがいると、この學園の格が落ちるのよ!」
「汚らわしい平民混じりが!」
「の程を知りなさいよ!」
最初は、クラスメイトの皆さんにいじめられてしまいました。
なじではなくて直接言葉で攻撃してくる方ばかりでしたが。
それでも、辛かったですね。
「ううっ……。ひどいよぉ……。やっぱり、わたしなんかじゃ無理だよぉ……」
わたしは、校舎の裏で座り込んでいました。
やっぱり、貴族や王族の方に溶け込むなんて無理です。
わたしは挫けそうになります。
でも、わたしには救ってくださる方がいらっしゃいました。
「こんなところで何をしているのですか? …………アリシア・ウォーカーさん」
「ひゃあっ!?」
「ごめんね、驚かせるつもりはなかったのだけど……。私は、イザベラ・アディントンというの。イザベラと呼んでくださいね」
「はい、イザベラ様……」
これがわたしとイザベラ様の出會いとなりました。
彼は平民混じりのわたしなんかに目を留めてくださったばかりか、親しく接してくれました。
「大丈夫、あなたは強い子だもの。きっと、みんなを見返してあげられるわ」
「イザベラ様……。はい、頑張ります!」
イザベラ様のおかげで、しずつ前向きになれるようになりました。
そして、學園生活にも慣れてきた頃、わたしは意を決して彼を秋祭りにおうと思いました。
しかし――
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