《コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!》魔王の隠れ家

クロエ視點

お母さんに連れられてアドレント全土を旅行することになった。

といっても冒険というよりかは本當に観地を巡るといったものだ。

「クロエはどこか行きたい場所はないか?アドレントは一つの國だが、々な種族の集落があるのじゃ、大きな街には多種族が集まるが基本的には小さな村が多いのじゃ」

「例えばどんな種族がいるの?」

「珍しいのだとキメラじゃな、あとはドラゴンや獣人の中でも希とされる種類がいるのじゃ、あと最近數が減ってきている純魔じゃな」

聞いたことのない種族ばかりだ。

「見てみたいならそれらの集落にも寄るとしようか」

「うん!」

「あ~、クロエと2人でんなところに出かけるのが夢だったのじゃ……」

「まずはどこに行くの?」

「クロエの喜びそうなところじゃ」

私の喜びそうなところ?

「魔法陣から出ないようにするのじゃ」

見たことのある魔法陣の上に乗る。転移魔法だ、お母さんも平然と転移魔法が使えるが、かなり特殊で難しい魔法ということは理解している

「お母さんは転移魔法を使っても疲れないの?」

「これでも最強の魔王じゃからなこれくらいは造作もないのじゃ」

そして、強いに包まれて、わたしは転移した

転移した先は周りが水に囲まれていた

ここは……島?

「わらわの隠れ家じゃここなら誰にも邪魔されず過ごせるからの」

魔法陣の近くには大きな屋敷があり、まさに隠れ家という場所だった

「こういう場所は特にわくわくする!お母さんは普段ここで何をしているの?」

「ゆっくり休暇をとったり、何も考えずぼーっとしたり、クロエのことを考えたりしているのじゃ」

つまり特になにかしてるわけじゃないんだね

「それにしてもアドレントにこんな場所があるなんて知らなかったよ」

「あまり海の方は有名ではないからの、ここは大陸からし離れたところにある島じゃ」

アドレントには海もあるが主要な都市が陸部にあるからあまり話題に出ない

仮想敵だった人は基本的に陸続きから攻めてくるしわざわざ遠い海の方まではこない

師匠からは一通りアドレントのことは教えてもらってるけど、この辺りは知らない

「休暇中はここにいるの?」

「そうじゃなわざわざ旅先で歓迎されるのも面倒じゃからな。寢泊まりは靜かなここがいいじゃろう」

まさに転移魔法を簡単にできる魔王だからこその考えなのだろう

リィアですらそんなことは思いつかない

「でも本當にわたしたちしかいないけど、ごはんとかどうするの?」

「材料はあるのじゃ、ずっと母親らしいことをしたかったわらわのわがままを聞いてくれないか」

「……うん、ありがと」

わたしもそのほうが嬉しい

その日は島の全貌を見たり、屋敷の中の案をして終わった

「ずっとこうしたかったのじゃ、クロエ、本當にさみしい思いをさせて悪かったのじゃ」

「ううん、師匠もいたし、今は仲間もいるからさみしくはなかったけど、お母さんとこうしていられるのは本當に嬉しいよ」

「そこは素直に寂しかったと言ってほしかったのじゃが……まぁよい、今は誰がなんと言おうとクロエを獨り占めできるのじゃ」

魔王としての威厳はまったくなく、緩みきった顔のままわたしを抱きしめる

わたしとしてはもっとかっこいいところをみたいんだけど、これはこれで心が満たされる

「このかわいい角も翼も尾もわらわ譲りだと思うとおしくて仕方がないのじゃ」

「ちょっ、くすぐったいよ」

「不便なことはないか?混種は不安定と聞くのじゃ」

「わたしは大丈夫だよ。それこそ一番危なかったのは病気にかかったときだし」

エルフの國にいたときだったか、あのときは本當に苦しかった

「魔病は魔族で稀に起きると言われる病気じゃ、先代魔王、つまりクロエの祖父もその病で亡くなった」

魔王をも殺す病と思うと今生きているのが不思議でしょうがない

「わたしみたいに治せなかったの?」

「當時は諦めるしかなかったのじゃ。不死の魔が唯一治せる薬を調合できるのじゃがその時はまだ協力関係になかったのじゃ。しかも材料はどれも珍しく、クロエを治せたのもかなりの偶然が重なっていると言えるじゃろうな」

そうだったんだ……

「お母さんは平気だったの?」

「わらわはまだ発病していないが、もしかかっても問題ないよう準備はしてあるから安心していい、まぁ暗い話はこれくらいにして、ご飯の準備をするのじゃ」

「わたしも手伝うよ」

「親子揃って料理……わらわの憧れじゃった」

「そ、そんなに嬉しいの?」

「わらわが産まれると同時にわらわの母親は亡くなった。それもあって憧れがあるのじゃ。クロエにはわらわと同じになってほしくないからの」

わたしも普通の家族に憧れがないわけではない。

でもわたしにとっての家族はかっこよくて頼もしくて優しい魔王のお母さんだ。

それに師匠や仲間のみんなだって、家族同然に思ってる

この前初めて會ったお父さんや異母姉弟だってわたしをれてくれたし

わたしはそれだけで嬉しい

「ありがとう、お母さん」

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