《乙ゲームの悪役令嬢になったから、ヒロインと距離を置いて破滅フラグを回避しようと思ったら……なぜか攻略対象が私に夢中なんですけど!?》219話 アリシアの浄化-4

「イザベラさま……。ウソツキ! 口だけなら何とでも言え――」

アリシアの言葉は途中で途切れた。

ちゅっ……。

イザベラがアリシアのを奪ったからだ。

それは人同士のキスだとすればあっさりし過ぎていると同時に、友のキスだとすればしばかり熱的過ぎるものであった。

「んむぅ……。イザベラ……さま……?」

「アリシアさん……。これで信じてくれるかしら……。私は噓なんてついていないと」

「はい……。イザベラ様……」

「アリシアさん……」

「イザベラ様……」

二人は見つめ合い、再び口を近づけ――

「そこまでだ!」

「姉上にそれ以上手を出さないでいただきたい!」

エドワード王子とフレッドが二人を制止する。

「闇の瘴気は無事に祓えたみたいだな……。なら、それ以上のことをさせるわけにはいかねぇ!」

「その通りですね。まずは臺無しになった卒業パーティの後処理をせねばなりません」

さらにはカインとオスカーも加擔した。

「あら、殘念……」

イザベラはそう言って微笑むと、アリシアの頭をでる。

「イザベラさま……」

「アリシアさん、やるべきことはたくさんあるわ。闇の瘴気の影響とはいえ、責任を全く問われないわけではないでしょう。でも、二人で――いえ、皆で一緒に乗り越えていきましょうね」

「はい……! イザベラさま!!」

イザベラが手を差し出すと、アリシアは迷わず握り返したのだった。

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