《【書籍化・コミカライズ】誰にもされなかった醜穢令嬢が幸せになるまで〜嫁ぎ先は暴公爵と聞いていたのですが、実は優しく誠実なお方で気がつくと溺されていました〜【二章完】》第72話 自分のいる理由
ティータイムも終え、お風呂でを清めた後。
アメリアは自室でぽけーっとしていた。
正確には、部屋中に設置した植や、今まで採取して綺麗に纏めた雑草たちを眺めてしっとりした心持ちに浸っていた。
──アメリアの持つスキルはたくさんの人々に大きく貢獻出來るものだ。
先ほど、ローガンが自分にかけてくれた言葉を思い起こして出てくる想は一つ。
「……まだ、現実がないわね」
ローガンの言葉は、本當に自分に向けられたなのだろうか。
長い間、自分の能力を軽んじてきたアメリアには信じられない思いだった。
とはいえそこを否定し続けていたら事は進まない。
自分の意思とは関係なく時間は無にも進んでいくのだから。
一旦けれた上で、自分はどうしたいのか。
『アメリアが持っている調薬スキルや植に関する知識を、この國の醫療に役立てる気はないか』というローガンに問いかけに対し、未だに踏ん切りはついていない。
なぜなのか、わからない。
雲を摑むような覚の中でも、とりあえず答えを出さないといけない。
──アメリア自がどうしたいか……自分の意思を尊重してほしい。
そう言われたものの、自分の中で強く『こうしたい!』という意志が見つからない。
元々自我が乏しい分ではあったし、これまで周りの命令に従い続けた人生だったから、いざ『何をしてもいい』と言われると返答に窮してしまう。
「私は……どうしたいんだろう……」
呟いたその時、ノックの音と共にシルフィがやってきた。
「失禮します、アメリア様。夜の寢の準備をしに參りました」
「ありがとう、シルフィ」
シルフィは一禮した後、慣れた作で夜の寢の準備を始める。
まずはベッドメイキング。一度ベッドカバーを完全に取り払い、マットレスを確認。
清潔さは日中にチェック済みだろうが、それでも一度目視で確認する。
その後、新たなシーツをベッドにかけ、四隅を丁寧に押さえてシワがないようにする。
たった一瞬の間に、まるで新品のベッドのようになった。
シルフィの手つきは素早く、寸分の狂いもない。
まさしく公爵家の使用人としてのプロフェッショナルな手際だった。
「凄いなあ、シルフィは……」
「急にどうされました?」
枕カバーを新たなものに取り替えていたシルフィが、手をかしながら尋ねる。
「ううん……なんというか……手際がいいなーと思って」
「はあ……まあ、そうですね……? もう何年もやっているので、が覚えました」
シルフィはアメリアの質問の意図を図りかねているようで、怪訝な顔をしている。
アメリア自も、なぜシルフィにそんな言葉をかけたのかよくわからないでいた。
(あ、そうか……)
気づく。
ぐちゃぐちゃに絡み合っていた糸が解れ、ピンと一本にびたような覚。
(私……シルフィが羨ましいんだ)
人にはそれぞれ、役割がある。
家族からにしろ、國からにしろ、人は役割を與えられないと自分のいる意味を見失う。
実家にいる時は家族から毎日あれをしろこれをしろと命令をされ続け、考える暇もなかった。
へルンベルク家に來て、それらの強制労働から解放されてから、アメリアは自の存在意義を見失っていた。
もちろん、ローガンの婚約者という役割は與えられている
しかしその役割は、毎日こなさなければいけない何か的な義務があるわけではない。
毎日のんびりして、好きな時に食べて、寢て、読書をして、という生活も悪くはない。
しかし一ヶ月ほどそんな生活を送ってみて、気づいた。
(多分、私のに合ってない……)
シルフィを見て、羨の念を抱いたのがその証拠だ。
公爵家の使用人という役割を與えられて、その職務を全うし、正當な評価を貰っているシルフィ。
そんな彼を羨ましいと思った。
(私も……私が出來る事をしたい……)
そこまでわかってもなお、自分のスキルを活用することに込みしているのか。
心當たりのある答えが、一つあった。
「シルフィ、ローガン様は今、どちらに?」
「この時間は……おそらく、執務室で明日の仕事の準備をなさっているかと」
「ありがとう」
アメリアは立ち上がり、シルフィに言った。
「今晩はし、寢るのが遅くなるかもしれないわ」
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