《コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!》師匠と祖母

また隠れ家に戻ってきた

ここまで吸鬼、古龍、ケルベロスと見てきたからこの次は想像がつく

師匠の故郷……そういえば聞いたことがなかったけどどういうところなんだろう?

そもそもアンデットに故郷とかってあるのかな

「ねぇお母さん、アンデットってどうやってなるの?」

「急にどうしたのじゃ?」

「今まで四天王にゆかりのあるところに行ったでしょ?だから次は師匠にゆかりのある場所に行くのかと思って」

「ふむ、クロエはルーミーからどれだけ聞いているかわからないが、わらわとルーミーについて話しておこうかの」

「お母さんと師匠について?」

「そうじゃ、ルーミーは他の四天王と違ってわらわが生まれる前から魔王城にいるのじゃ」

師匠のの上話は気になる!そういえば全然聞いたことなかった

「師匠の話は聞きたい!」

「ルーミーは元々わらわの母、つまりクロエの祖母に仕えていたのじゃ」

「お母さんのお母さんって確か師匠と同じくリッチーだったよね」

「そうじゃ、ルーミー含め沢山の死霊を従えていたのじゃ。死を超越したはずなのじゃが、わらわが生まれてすぐに消えてしまったそうじゃ………」

わたしが知っているのはここまで、お母さんは最強の魔王と無敵のリッチーの間に生まれたことは聞いたけど、どんな人だったのかは聞いたことがない

「どんな人だったとかってわかる?」

「直接會うことはできなかったからの、わらわも聞いた話でしかないのじゃが、とても聡明な方だったそうじゃ。今はルーミーが死霊をまとめているが昔はもっと大規模にまとめていたそうじゃ」

やっぱりすごい存在だったんだ

「母がすぐに消えてしまったことで、ルーミーがわらわの世話をすることになった。要するにクロエもわらわも育ての母はルーミーなんじゃ」

そうだったんだ。だからお母さんはわたしを師匠に任せたんだね

「お母さんは師匠を困らせなかった?」

「もちろん沢山困らせたのじゃ〜、クロエと違って魔王城で過ごしていたからの、広い城の中で々幹部たちにイタズラとかをしてたのじゃ」

わたしはそんなにイタズラとかはしてなかったよ

「ふふ、お母さんって結構お転婆だったんだね」

「クロエは違ったのか?」

「わたしはそんなにイタズラはしてなかったよ」

「やっぱりわらわとジャックの娘じゃな、そういうところはジャックに似てるのじゃ」

あ、ちゃんとお父さんに似てるところもあるんだ

「アンデットって生きていた時代もあったんでしょ?師匠はアンデットになる前は何だったの?」

「見た目通り人間じゃ、わらわの母も同じく人間じゃった。アンデットになった経緯までは知らないが、ルーミーと母は生きていた時から一緒だったそうじゃ。じゃがあんまり生きていたときのことは教えてくれないのじゃ」

師匠の生きていた時代の話は気になるけど、話したがらないなら無理には聞き出せない

「わたし、師匠と一緒に過ごしてきたはずなのに、全然師匠のこと知らなかったなぁ」

「わらわも同じじゃ、魔王と認められてはいるが魔族の中ではまだまだ若者とされる。知らないことばかりじゃよ」

「それで、次は師匠の場所でしょ?やっぱり墓地とかアンデットが沢山いるところ?」

「確かに墓ではあるが………まぁ行ってみればわかるのじゃ」

お母さんはし言いよどむ。合ってるけどしわたしの想像とは違う場所なのかもしれない

転移した場所は薄暗く、そして寒かった

「ここは?」

「魔王城地下墓地じゃ。歴代魔王や過去魔王に盡くした英霊達が眠る場所……ここへは久しぶりに來たのじゃ」

魔王城の地下にこんな場所があったんだ

広い空間には數々の墓標があり、そのひとつひとつに々書いてある

「わらわの両親が眠っている場所はここじゃ」

転移してきた場所からし歩いたところに前魔王と王妃の眠る墓があった

「クロエは死後の世界について考えたことはあるか?」

死後の世界、様々な宗教がある中で死後の世界というのはそれぞれ考えが異なる

邪神教の中では苦しみの多い人生だった者は邪神に吸収され永遠となり、なかった者は転生するとされている

だが、明確な決まり事はなく、あくまでなんとなくそう教わっているだけだ

「わたしは、あまり考えたことないかも」

「魔族も人間も死んだ者を弔い、墓を建てる。そして、忘れないために祈るのじゃ」

「どうしてそんな事するの?魔王だったらそんなことしなくても誰も忘れないと思うんだけど」

「例え忘れられない存在だとしても、思いを馳せるのじゃよ。多くの者に祈られたとき、死んだ者は神にることがあるのじゃ。死後永遠となるか転生するか、神となるか、実際に死んでみないとわからぬ。これを見よ」

お母さんが墓に書いてある文字を指差す

そこには死んだ日付と名前が書いてあった

「アイクロード、レイ」

それがわたしの祖父母の名前だ

「わらわの年齢もわかってしまうな、母の沒年と同時に生まれたからの」

えっと今が魔王歴……

「こら!計算するでない!」

「ごめんなさい」

「まさかわらわが人間と結ばれて子供も生まれているとは思わないじゃろうなぁ」

「そんなに魔族至上主義だったの?」

「そういう訳では無いが、昔は今ほど人間達との流もなかったからのわらわも昔は全然信用していなかったのじゃ」

そういえばわたしのお父さんが魔族に攻めったことでお母さんと出會ったんだよね?

「お母さんってなんでお父さんのこと好きになったの?魔族の敵じゃないの?」

「まぁ魔王城に攻めった時に當時の幹部たちが殺されたりはしたが……ジャックはわらわ達を助けてくれたのじゃ、ジャックがいなければわらわは魔王になれていないのじゃ。そのあたりの話も後でするのじゃ」

わたしの知らない魔族の歴史の真実、こんなに近しい人なのにほとんど知らなかったんだね

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