私がカインの助言を參考にして新しい魔法を開発した數日後――。

「あー、今日はし暑いわね……！」

私は寮の自室で暑さに耐えかねていた。

季節は春だが、今日は夏のような気溫にじる。

まさに異常気象だ。

「いえ、異常とはし言いすぎかしら……。貴族の服は基本的に厚著だからねぇ……」

現代日本で発売された乙ゲーム『の學園ファンタジー　～ドキドキ・ラブリー・ラブ～』。

それと酷似しているこの世界の気候は、現代日本に即したものとなっている。

今は三月。

本來であれば、暑いどころかし寒いぐらいの気候である。

にもかかわらず、暑くじるのは何故か？

それは、貴族の娘としてそれなりにきちんとした服を著ていることである。

前世のように、Ｔシャツ一枚で過ごすことはできないのだ。

「やっぱり、この世界にもエアコンとかしいわね……。あ、そう言えば……」

この王立學園には、空調用の魔道が設置されていなかっただろうか？

寮の個室にはさすがに設置されていないけど……。

確か、談笑スペースに設置されてあった気がする。

「とりあえず行ってみようかしら……」

私は部屋を出て、談話室へと向かった。

すると――そこには先客がたくさんいた。

それも、陣ばかりである。