太と！　月が！　一つになる時、絆は限界を超える！　そんなじで完したゲームの外伝を最初にプレイした月《ムーン》ちゃんはクリア後の余韻が一ヶ月くらい続いた。その後、彼は寢ても覚めても「あそこのあのシーンは泣いた！」とか「地球の王！　君と出會えて本當に良かった！　あのゲームを作ってくれてありがとう！」とか「ああ、記憶をリセットしてもう一度やりたい。いや、でも、それじゃあ、多分私のが持たない。ああ、それにしてもいいゲームだったなー」などと僕の近くで目をキラキラさせながらゲームの想などを語っていた。

「おい、ムーン。そのゲーム、そんなに面白いのか？」

太《サン》ちゃん、今の月《ムーン》ちゃんにそれ言うのか。

「ビッグバン級に面白いよ！」

「大袈裟だなー。えーっと、なんだっけ？　外伝？　をやればいいのか？」

「ダメダメ！　まずは本編やらないと！」

「は？　時系列的には外伝からやった方がいいだろ？」

「そうだけど！　違うの！　まず本編を遊び盡くした後！　外伝をやるの！　そうじゃないと達とか半減するし、絶対後悔するよ！！」

「お、おう、そうか。じゃあ、まず本編からやってみるかな」

「やって！　すぐやって！　今やって！　死ぬまでにこのゲームはやった方がいいよ！！」

「ムーン、顔近い……あと目が怖い」

「あっ、ごめん」

「お前、ホントにムーンか？　やけに素直だな。いつもならもうしクールだろ？」

「それは……地球の王が作ったゲームが面白いせいだよ」

「そうか。それにしても、こいつがここまで夢中になるゲームを作れるなんてすげえな！　どうだ？　私の右腕にならないか？」

「サンちゃんの右腕になったら燃え盡きちゃうよ」

「はははははは！　お前やっぱ面白いな！　なあ？　ムーン」

「う、うん、地球の王は面白い。間違いない」

「そ、そうかなー？」

「そうだとも！　よし、じゃあ、ビッグバン級に面白いゲームとやらをやるか！　ムーン！　ネタバレ抜きの補助頼む！」

「蚊《か》に一度も刺されずに夏を乗り切るくらい難しいけど頑張る！」

例えが分かりやすいな。

「おう、頑張れ。じゃあ、やるぞー！」