《化けになろうオンライン~暴食吸姫の食レポ日記~》現狀確認
しかし現狀分かったことと言えば主に二つ。
まずこの世界の神様は意図的に世界を似せて作った、その結果雙方の世界がぶつかりそうなのは半ば狙っていたという事。
これに関してはナイ神父への怨恨なので帰ったらあの神父シバく。
とはいえ、その神様自がこの世界捨てて地球に行ってしまったわけで、もうあちらで土著となっている以上こっちで何かしでかすこともないでしょう。
あのステータス畫面ぶち割った後のあれこれはともかくとして、自迎撃システムとか以外は基本的に私達の味方と見ていい。
注意點としては祥子さんから地球側を最優先にしろと言われている點かしら。
これは場合によってはこっちの世界を滅ぼす事も視野にれておきなさいという事だけど、リリエラといいアリヤといい、知り合いが増えてしまってそう簡単に切り捨てられないのが困りものよね……。
本人とその周りだけ連れていくというのもありだけど、間違いなく一部の人間からは恨みを買う。
縁は縁を呼ぶ、友人の友人なんて存在まで頼まれ始めたらきりがなく、遠方にいる婚約者やが云々言われたら更に範囲が広がる。
つまるところ特定個人のみならともかく集団になるとどうあがいても無理なのだ。
いや、地球側はコロニーとかどんどん生えてきてるから人間の移住自は問題ないんだけどね?
何がまずいって全人類をいっぺんに向こうに運ぶ手段がない。
あの異世界エレベーター以外にもポータルとか転移裝置みたいな便利な道はあるけど、いっぺんにというのは無理だ。
一応あてとしては悪魔が使っているという手段があるのだけれど、それが今回判明していることの二つ目。
何かしらの理由で悪魔は生存圏の拡大を目論んでいる。
そのために地球を狙っているのだが、まぁホラー映畫でよわよわになってからブチギレ阿修羅になった祥子さんによって一掃されたので問題なし。
私が上の下くらいの実力として、祥子さんは中の上。
搦め手とか使われたらどうなるかわからないけど、よーいドンで始まる決闘方式なら十中八九私が勝つ。
その祥子さん一人で全員返り討ちにできたレベルならば……まぁ軍隊出すまでもなく治安維持組織、端的に言うなら警察レベルで十分でしょう。
あの人たちはそんなに強くない種族とかでも裝備でめっちゃ強化されてるから。
ボディガードが護衛対象より弱かったら意味がないってね。
祥子さんの護衛は基本的に三日月委員長を筆頭とした神様レベルが擔當している。
あるいは縁ちゃん。
問題があるとすればあの子はオーバーキルになるので滅多なことが無い限り連れていけないという事であり、また導火線が多く短いので発した瞬間護衛対象諸共吹き飛ばしかねないので核のスイッチみたいなものだ。
という事で、普段は私と一會ちゃん、でもどっちも忙しいので神様達が護衛を請け負ってくれているというのが実である。
まぁ日本に現れた場合は悪魔に対してご愁傷さまとだけ言っておくことになるけど。
今日本の生態系が奇妙な事になっていて、ヒエラルキーとしては人間が最下層なのは変わらず。
車サイズの蜂が飛び回り、それを捕食する植がいる。
蟲がね、最低でも車並みの大きさになって戦闘力は以前修業した山の生き並みになっているの。
ちなみにあの山の生は更に進化して人語を理解して、私とのスパーリングにも耐えられるようになった。
耐えられるだけとはいえ、戦力としては十分。
最近は蜂に駆除されたのか日本の空からドラゴンが消えつつあるので生學者が凄く苦労しているとかなんとか。
逆に海外では問題になっているドラゴンによる人間拐事件なんかの対応のために日本産巨大スズメバチの輸を検討しているという話も聞いた。
ちなみに巨大スズメバチの単の戦闘力は中の下、集団になると上の下に屆かないかなーくらいのレベルなのだ。
私も殲滅できるけど自しないと面倒くさい。
そんな環境で祥子さんに殲滅されるような……なくとも中の中にも満たないような悪魔連中がどうこうしようと大した脅威ではない。
となれば、やはりこちらの目的は一つ。
悪魔が使っているという大規模転移を探し出して、奪ってみんなでお引っ越しだ。
そのあとこの世界をぶち壊せばいい。
ほっといても地球と融合、ほぼ飲み込まれる形で終わるだろうけれどなからずダメージが発生するだろう。
だったら先にぶち壊すのが大正義。
けど人間を巻き込むのはちょっとなぁ、という心理からくる流れである。
正直上に立つ人、祥子さんも含めてだけど必要な時は人間を數字でしか見られないようになるのは怖いからね。
とりあえずは當初の目的通り悪魔を探してぶちのめす方向で、その後尋問を追加しようかしらね。
アリヤなんかはその辺の技覚えさせてもいいかもしれないし。
6/15発売【書籍化】番外編2本完結「わたしと隣の和菓子さま」(舊「和菓子さま 剣士さま」)
「わたしと隣の和菓子さま」は、アルファポリスさま主催、第三回青春小説大賞の読者賞受賞作品「和菓子さま 剣士さま」を改題した作品です。 2022年6月15日(偶然にも6/16の「和菓子の日」の前日)に、KADOKAWA富士見L文庫さまより刊行されました。書籍版は、戀愛風味を足して大幅に加筆修正を行いました。 書籍発行記念で番外編を2本掲載します。 1本目「青い柿、青い心」(3話完結) 2本目「嵐を呼ぶ水無月」(全7話完結) ♢♢♢ 高三でようやく青春することができた慶子さんと和菓子屋の若旦那(?)との未知との遭遇な物語。 物語は三月から始まり、ひと月ごとの読み切りで進んで行きます。 和菓子に魅せられた女の子の目を通して、季節の和菓子(上生菓子)も出てきます。 また、剣道部での様子や、そこでの仲間とのあれこれも展開していきます。 番外編の主人公は、慶子とその周りの人たちです。 ※2021年4月 「前に進む、鈴木學君の三月」(鈴木學) ※2021年5月 「ハザクラ、ハザクラ、桜餅」(柏木伸二郎 慶子父) ※2021年5月 「餡子嫌いの若鮎」(田中那美 學の実母) ※2021年6月 「青い柿 青い心」(呉田充 學と因縁のある剣道部の先輩) ※2021年6月「嵐を呼ぶ水無月」(慶子の大學生編& 學のミニミニ京都レポート)
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