《化けになろうオンライン~暴食吸姫の食レポ日記~》うわ、でしつよい
悪魔改造で作り上げた馬車を引き連れ、ゴブリンの集団が現れたという場所に向かった私だが肩かしを食らう事になった。
というのも、戦いは數というだけあってその量に押されていたり苦戦していたりするんじゃないかなと思っていた。
アリヤはなんだかんだでまだまだ弱い、せいぜいが化けオン時代の初期化け組スタート直後くらいの強さしかない。
人間にしては強いかもしれないけど、化けレベルならり口と言ったレベル。
ただし武はエンドコンテンツというアンバランスな狀態だったからずっと訓練してたんだけどね。
で、リリエラに関してはパワーは化けトップレベルだけどその扱いに慣れていない。
レーシングカーにペーパードライバー乗せるようなものと言えばわかりやすいだろうか。
まず間違いなく力に振り回される、そう思っていたのだ。
だが結果は違った。
リリエラはゴブリンを空中にぶん投げて、それをアリヤが斬り捨てる。
そんな見事なコンビネーションによって順調に敵を殲滅していたのだ。
私が見たのは空中できが取れず首がポロリしたゴブリン、最後の一匹だったのだろう。
戦意喪失どころか全てを悟った虛無のような表をしていた。
……次産まれてくるときはいいゴブリンになるんだぞ。
「案外早かったわね」
「えぇ、とはいえ剣と彼のおかげです」
アリヤは剣を振ってから鞘に収めるとそう言う。
たしかにあの高さから落としたらゴブリンもひきになるだろう。
事実地面に落ちている大半は原形がわからない何かになっている。
これを掃除するのは大変だろうが、それを怠ると疫病のもとになりかねないとなるとそうもいかないだろう。
重労働だけど頑張ってほしい。
「でも今の実力を把握するにはちょうど良かったんじゃない?」
「それは……はい、まだまだだと自覚しました。ですが以前よりも確実に強くなれているとも」
「うん、強くはなっている。でも私達覚ではスタートラインだからその考えは正しいわ。で、だからこそ訓練の重要とか理解できたわよね」
「………………不本意ながら」
「ただ意味もなく痛めつけてたわけじゃないのよ、これでも。ちゃんと意味のある戦い方を教え込んできたつもりだから」
「はい、謝しています」
「んーん、謝はいらないわ。代わりに恨みごとも無しってことで」
「わかりました」
うん、言質取ったし明日から3倍くらい訓練を厳しくしよう。
さてお次はと。
「リリエラは隨分、なんというかえげつない手段を選んだのね」
「それが最初の一撃であの家屋を壊してしまいまして……」
そっと指差した先には倒壊した家屋、という名の空き地があった。
わかるわぁ、思いっきりぶん毆ると並大抵の家はあんなじに跡形もなく消えちゃうわよね。
「それでどうしたらいいのか迷っていたら囲まれてしまいまして……」
「ふむふむ?」
「だけどアリヤさんが上に投げろと言ってくれたんです! 言われるがままに眼前の一を上に投げたら衝撃で周囲の敵もぶわっと打ち上げられて」
「あー、あるわね」
「それをアリヤさんが一匹殘らず斬り捨てたんです! あの人凄いです!」
「そうね、私の教え子だから」
「じゃあ姉弟子というやつなんですね! アリヤさんもお姉さま……じゅるり」
……の悪魔の本懐というべきか、見境がないわね。
というかそもそもリリエラは弟子でもないんだけど、まぁいいか。
「アリヤ、この功績で領主に會えるかしら」
「可能でしょう。というよりも向こうから呼びつけると思いますよ」
「それはどういう扱いで?」
領地を救った英雄、というならまぁいい。
面倒ごとになるのは目に見えているけれど、比較的楽な部類だ。
悪魔を連れた一行という扱いもまだ許せる。
特大の面倒ごとを抱えているけれど功罪チャラでどうにでもなる。
一番面倒なパターンとしては……。
「たった三人でこれだけのことができるとなれば普通に取り込みにかかるでしょう。ダメだったら暗殺が妥當かと」
「そうよねぇ……え? 暗殺まで考える? 戦力差理解してるのそれ」
「するでしょうね。悪魔もいちころな毒も、悪行の回數によってが爛れ焼け落ちる聖水なんかもありますし、領主ならそのくらいは複數持っているでしょう。方法はいくらでもあります」
「んー、じゃあ目の前でこっちの実力を見せた方が早いか……」
「不穏な言葉は聞かなかったことにしますね。それよりその後ろの……趣味の悪いは」
「この前襲ってきた蛇の悪魔がいたから捕まえて改造して馬車に仕立て上げたの。かっちょいいでしょ!」
「……貴の趣味も人間を超越していると今理解しました」
あれ? これって褒められてるの?
技巧派の姉弟子とパワー型の妹弟子、実はいいコンビになれる!
さて、1巻発売まであと一週間となりましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。
昨日見本誌をいただきまして思った事を一つ。
とかげの扱い、妥當だけど人の心無いんか案件……なおそのとかげもエンジョイしている模様。
なんだあいつメンタルお化けか?
【書籍化】わしジジイ、齢六十を超えてから自らの天賦の才に気付く【8/26から電撃マオウでコミカライズスタート!】
スキルと呼ばれる特殊能力が発現する世界で、老人であるディルはある日突然力を得た。ただ殘念なことに、それは老體では扱いに困るような戦闘に特化した能力だった。「わし、もういい年なんじゃけどなぁ……」 齢六十を超えた老人による遅すぎるセカンドライフが今、始まる。 ※書籍化&コミカライズ決定しました! 書籍の発売日は5/2、レーベルはドラゴンノベルス様、イラストレーターは吉武さんです!
8 161【最終章開始!】 ベイビーアサルト ~撃墜王の僕と、女醫見習いの君と、空飛ぶ戦艦の醫務室。僕ら中學生16人が「救國の英雄 栄光のラポルト16」と呼ばれるまで~
【第2章完結済】 連載再開します! ※簡単なあらすじ 人型兵器で戦った僕はその代償で動けなくなってしまう。治すには、醫務室でセーラー服に白衣著たあの子と「あんなこと」しなきゃならない! なんで!? ※あらすじ 「この戦艦を、みんなを、僕が守るんだ!」 14歳の少年が、その思いを胸に戦い、「能力」を使った代償は、ヒロインとの「醫務室での秘め事」だった? 近未來。世界がサジタウイルスという未知の病禍に見舞われて50年後の世界。ここ絋國では「女ばかりが生まれ男性出生率が低い」というウイルスの置き土産に苦しんでいた。あり余る女性達は就職や結婚に難儀し、その社會的価値を喪失してしまう。そんな女性の尊厳が毀損した、生きづらさを抱えた世界。 最新鋭空中戦艦の「ふれあい體験乗艦」に選ばれた1人の男子と15人の女子。全員中學2年生。大人のいない中女子達を守るべく人型兵器で戦う暖斗だが、彼の持つ特殊能力で戦った代償として後遺癥で動けなくなってしまう。そんな彼を醫務室で白セーラーに白衣のコートを羽織り待ち続ける少女、愛依。暖斗の後遺癥を治す為に彼女がその手に持つ物は、なんと!? これは、女性の価値が暴落した世界でそれでも健気に、ひたむきに生きる女性達と、それを見守る1人の男子の物語――。 醫務室で絆を深めるふたり。旅路の果てに、ふたりの見る景色は? * * * 「二択です暖斗くん。わたしに『ほ乳瓶でミルクをもらう』のと、『はい、あ~ん♡』されるのとどっちがいい? どちらか選ばないと後遺癥治らないよ? ふふ」 「うう‥‥愛依。‥‥その設問は卑怯だよ? 『ほ乳瓶』斷固拒否‥‥いやしかし」 ※作者はアホです。「誰もやってない事」が大好きです。 「ベイビーアサルト 第一部」と、「第二部 ベイビーアサルト・マギアス」を同時進行。第一部での伏線を第二部で回収、またはその逆、もあるという、ちょっと特殊な構成です。 【舊題名】ベイビーアサルト~14才の撃墜王(エース)君は15人の同級生(ヒロイン)に、赤ちゃん扱いされたくない!! 「皆を守るんだ!」と戦った代償は、セーラー服に白衣ヒロインとの「強制赤ちゃんプレイ」だった?~ ※カクヨム様にて 1萬文字短編バージョンを掲載中。 題名変更するかもですが「ベイビーアサルト」の文言は必ず殘します。
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