《僕の姉的存在の馴染が、あきらかに僕に好意を持っている件〜》

最近、花音との距離がぐっと近くなったような気がする。

それもこれも、香奈姉ちゃんが々と手を回してくれているおかげでもあるんだけど正直嬉しくはない。

香奈姉ちゃんの妹ということもあり、あまり邪険にするわけにもいかないので普通に接しているけど、付き合いをするとなると二をしているみたいで、なんともいえない気持ちになる。

もっと円なやり方があると思うんだけど……。

「どうしたの? 私の背中になにかついてる?」

香奈姉ちゃんは、思案げな表でそう訊いてきた。

こんな時にそんなこと訊かれても、逆に困る。

「ううん。なにもついてないよ。…綺麗だなって思って──」

「そっか。まぁ、とにかく。なるべく早くお願いね」

「うん」

僕がたじろいでいると、近くにいた花音が口を開く。

「どうせお姉ちゃんのを見てデレデレしてたんでしょ。楓は意外とえっちぃから──」

その発言については、僕も完全には否定できない。

そもそも、なんで香奈姉ちゃんと花音が一緒にお風呂場の中にいるかというと──

香奈姉ちゃんが花音のことをったのが始まりだった。

僕としては、なんとかならないかと思って香奈姉ちゃんに言ったのだが……。結果的にはこんなことになってしまった。

香奈姉ちゃんのはともかくとして、花音のを見るのはなんとなく申し訳ない気持ちになる。

「そこはなんとも……。僕としては──」

僕は、そう言って花音から視線を逸らす。

花音もなにかを思ってなのか、恥ずかしそうに赤面して僕に言う。

「な……。べ、別に楓に見られたから恥ずかしいとか…そういうわけじゃないんだからね!」

「わかってるけど……」

「っ……!」

花音は、よけいに恥ずかしかったんだろう。

僕から視線を逸らす。

花音のつきもなかなかにして良い。

の大きさについてはまだまだだけど、見方によっては好みの人もいるんじゃないかな。たぶん。

「とにかく。はやくしてよね!」

花音は、ツンとした態度でそう言った。

香奈姉ちゃんはなにか言いたげだったが、僕が微苦笑したせいか言うのをやめる。

そういえば、花音の背中を洗ってあげるのは初めてかも。

通常は自分でやることだから、僕がやるだなんてことは絶対にない。

「背中だけだからね。それ以外は自分でやってくれよ」

「えっ。背中だけなの?」

花音はなぜか殘念そうな表を浮かべる。

僕はなにか変なことを言っただろうか。

普通は背中だけだと思うけど……。

さすがに前を洗ってあげるのは、々と申し訳ない気持ちになるので遠慮しておくが。

「いや……。普通は背中だけじゃない?」

さすがの僕もそう言ってしまう。

「いやいや。洗ってくれるんなら、前の方もでしょ?」

「さすがにの子のを洗うのは……。背中が限界だよ」

「そう……。前の方は洗ってくれないんだ……。ちょっと殘念だな」

ツンとした態度から一変して今度はシュンとなる。

僕にどうしろというのか……。

一緒にお風呂にることですら限界だというのに……。

すると近くにいた香奈姉ちゃんは、名案とばかりに口を開く。

「それなら、花音のを改めて見るっていうのはどうかな?」

「えっ」

僕は香奈姉ちゃんの言葉に唖然となってしまう。

そんなことを知ってか知らずか、香奈姉ちゃんは言葉を続ける。

「弟くんって、私のは見慣れてるけど、花音のはまだ見慣れてないでしょ? だったら、まず花音のを見てゆっくりとってもらうのが一番だと思うんだ。それなら、花音にとってもいい刺激になるかと──」

「ちょっ……。お姉ちゃん! さすがにそれは──」

花音がなにかを言いかけるも、すべてが遅かった。

香奈姉ちゃんは、ほぼ強引に花音に正面を向かせる。

「ダメだよ、花音。弟くんを振り向かせたいのなら、もっと積極的に攻めなきゃ」

「ちょっ……! お姉ちゃん!」

次第に花音の顔が真っ赤になる。

よく見れば耳の方まで真っ赤になっていた。

なにしろバスタオルなんてに巻いてないから、全だ。

しかも大きすぎず小さすぎずなちょうど良い大きさのおっぱいを僕の目の前に曬している。

おへその下にある部は座っていてよく見えなかったが、まだ誰にもそこを捧げていないのはすぐにわかってしまう。

「恥ずかしがる必要なんてないじゃない。どうせ全部見られちゃうんだし」

「うぅ……。それはそうかもだけど……」

そう言われたからか、悲鳴はあげなかった。

そこはわかっているみたいだ。

僕も、さすがにそれのフォローはできない。

あくまでも冷靜に──

「とりあえず、背中から先に洗ってしまおうか」

「う、うん」

「もう! せっかくお姉ちゃんが気を利かせたのにっ」

香奈姉ちゃんは、見るからに不機嫌そうな表になる。

そんな不機嫌そうに言われてもなぁ。

できることといえば、このくらいだと思う。

僕は、あえて花音の背後にまわる。

やっぱり花音のを見るのはちょっと抵抗があるが、この際仕方がない。

「せっかくだから、私も楓の背中を洗ってあげるよ」

「それはさすがに……。遠慮しておくよ」

花音にそんなことを提案されても……。

拒否する以外の選択肢しかないじゃないか。

花音の提案には、なにか意図的なものをじてしまう。

それをじたのか、香奈姉ちゃんは僕の腕に抱きついてきて口を開く。

「ダメだよ、花音。それをやるのは私なんだから──」

「お姉ちゃんだけズルい! 私だって、楓の背中を──」

「花音は、ただ私から弟くんを取り上げたいだけでしょ。他からはできても、私からはできないんだからね!」

「他からって……。私は楓以外の人からは何も──」

「問答無用です。弟くんのあそこは、私のものなんだから」

そう言って、香奈姉ちゃんは僕の下半にある大事なあそこを握ってくる。

あまりにも優しく握ってきたから、ついつい反応してしまった。しかし──

僕のあそこは誰のものでもない。僕自のものだ。

そこははっきりさせておく。

「誰のものでもないよ。これは僕の──」

「ホントかな?」

香奈姉ちゃんは、面白そうなものを見つけたかのような悪戯っぽい表を浮かべて僕を見てくる。

そんな顔をされてしまったら、僕としてはどんな顔をすればいいのかわからなくなってしまうじゃないか。

やっぱり何度もセックスをしたくらいの仲だから、そんな余裕のある表ができてしまうのかな。

「え、いや……。その……。なくとも、特定の誰かの専用のものではなくて……」

「どういう意味?」

花音は、不思議そうな表を浮かべてそう訊いてくる。

思案げ…ともとれる。

どうやら花音にとっては、エッチな話題はまだ疎いみたいだ。

たとえそれだけ良いつきをしていても、花音には純潔を保っていてほしい。

完全に僕のエゴになってしまうかもしれないが……。

「花音には、ちょっとはやい話かも……」

「え~。なによ? 私には、話せないの? つまんないの……」

花音は、わかりやすいくらいにムスッとした表になった。

は大人かもしれないけど、心はまだまだ普通のの子なんだな。

香奈姉ちゃんは、小さな子供を見るような視線で花音を見つめている。

香奈姉ちゃんもそんなに変わらないけれど、僕とセックスをしたっていう事実から、もうなにかの余裕が見てとれる。

「いつか…ね。花音にも大事な人ができたら、わかる時がくるよ」

「楓が教えてくれるの?」

「えっ」

「私の大事な人…楓以外にいないもんっ」

そう言って花音は、僕に抱きついてくる。

こんなことされたら、僕としてはどう対応したらよいのやら。

「そんなこと言われてもな。僕にはもう大事な人がいるし……」

「私は大事じゃないの?」

「花音のことは大事だけど……。そういう意味での大事じゃなくて……」

「同じだと思うんだけどな。違うものなの?」

香奈姉ちゃんは、とても不思議そうな顔をして訊いてくる。

、どっちの味方なんだ?

花音のことを応援したいのかな。

でも僕にとっては、一番大事にしたいのは香奈姉ちゃんだから、花音の気持ちには応えられない。

「違わないけど……。僕にとってはその……」

「私は、楓のことはとても大事だよ? それのなにがいけないの?」

なぜだか今日の花音は、いつもよりか素直なじだ。

そんな花音を邪険にすることはできない。

「いけなくはないよ。ただちょっとね。一緒にお風呂にるのは、よく考えた方がいいような気がして──」

「大丈夫だよ。隆兄には緒にしてるから」

「そういう問題じゃなくて──」

「どういう問題なの?」

「………」

僕は、花音の思案げな様子を見て押し黙ってしまう。

たぶん、を見られてるという恥心はない。

それも僕に対しては──

きっとそれは香奈姉ちゃんも同様なんだろう。

花音は、微笑を浮かべて言ってくる。

「楓になら、なにをされてもオッケーだよ」

「私もかな。弟くんになら、どんなことだって我慢できる自信があるよ」

香奈姉ちゃんまでそう言ってくるのは、もはや反則だ。

「なにもしないよ……」

僕は、観念したかのようにそう言っていた。

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