《兄と妹とVRMMOゲームと》第四百三十九話 異なる正義を盾に②
は昨日の出來事ーー梨としての記憶を思い出しながらつぶやいた。
「昨日、梨が狙われたことといい、あの部屋に赴く手段の確保と敵の目を欺く方法を見出だしてから『サンクチュアリの天空牢』に赴いた方がいいよな」
「昨日、梨が狙われたことといい、あの部屋に赴く手段の確保と敵の目を欺く方法を見出だしてから『サンクチュアリの天空牢』に赴いた方がいいよね」
不可解な謎を前にして、とリノアは思い悩むように両手をばした。
有はダンジョンマップを視野に収めると表を引きしめる。
「よ。今後の方針についてだが、母さんに一度、ログアウトしてもらって掲示板に偽の報を提示してもらうつもりだ。そして『メイキングアクセサリー』を用いて、敵陣営に紛れようと思っている」
「「なっ……!」」
有の決定は、達の理解の範疇を超えた代だった。
「……なるほど」
奏良は一拍置いて揺を抑えると、有が口にした言葉を改めて、脳で咀嚼した。
「『創世のアクリア』のサーバー以外のゲームに関する全ての書き込みを規制する。だが、『創世のアクリア』の掲示板なら、ゲームの書き込みはできる。偽の報を流して、『レギオン』と『カーラ』を混させるんだな」
「ああ。現実世界で梨を狙ってきたことといい、『レギオン』と『カーラ』はと梨、そしてリノアを手にれるためなら、もはやどんな手段も厭わないだろう。後手に回っていたら、達を守ることはできないからな」
奏良の言及に、有は落ち著いた口調で答える。
「でも、お兄ちゃん。お母さんが掲示板に噓の報を書き込んでも、『レギオン』と『カーラ』は信じないんじゃないかな?」
「その通りだ、妹よ。恐らく、『レギオン』と『カーラ』は母さんが書き込んだ偽の報を疑ってくるだろう。だからこそ、書き込む必要がある。『メイキングアクセサリー』を用いて、敵陣営に紛れるためにもな」
花音が聲高に疑問を口にすると、有は意味ありげに表を緩ませた。
「ーーなるほどな! 偽の報で導するんだな!」
「ーーなるほどね! 偽の報で導するんだね!」
「まあ、それが本命だろうな」
掲示板に偽の報を書き込む真意にれて、とリノア、そして奏良は納得したように頷いてみせる。
「敵陣営に紛れ込んでも、上級者プレイヤーには正を看破されてしまうだろう。だが、それでも書き込む価値はある」
「うん、そうだね!」
有の発案に、花音は両手を広げて歓喜の聲を上げた。
「母さん、掲示板の件をお願いしたい」
「掲示板を見るのはプロトタイプ版にログインしている者達だけだからね。ある程度、信憑の高い報を書き込んだ方がいいかもしれないね」
有の頼みをけて、有の母親はインターフェースを使って報を収集し始めた。
掲示板に偽の書き込みをするために、有の母親が一旦、ログアウトをした後ーー。
達はギルドで『メイキングアクセサリー』を用いての作戦決行の機會を窺っていた。
メイキングアクセサリーはイメージした裝に見た目を変えることができる。
「『レギオン』と『カーラ』のギルドメンバーに扮すれば、あの部屋についての何かしらの報を摑むことができるかもしれないな」
「『レギオン』と『カーラ』のギルドメンバーに扮すれば、あの部屋についての何かしらの報を摑むことができるかもしれないね」
「くん、リノアちゃん、一緒に頑張ろうね」
とリノアが咄嗟にそう言ってため息を吐くと、花音は元気づけるようにを見上げた。
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