《【窟王】からはじめる楽園ライフ~萬能の採掘スキルで最強に!?~》二百四十五話 順調でした!!
総督の資を収奪して、三日が経った。
常時偵察隊を出しているが、総督とルダにきらしいきはない。
ラングスは食料と資がなくなったことで混しており、ベーダー人たちが連日総督の屋敷の前へと押しかけているようだ。
それに対し総督もルダも屋敷に籠りっきりのようだ。総督は自らの貯蔵庫を襲われたことで気が気でないのは分かる。ルダもすでに復活しているが、対応に苦慮しているのかもしれない。
一方のこちらは食料が富にあり、當面苦労しない。エレヴァン指揮のもと、亜人たちの武の訓練も始まっている。
魔道鎧もちゃくちゃくと作られているし、防衛面でも萬全と言えるようになってきた。
こちらに使者を送ってくるのも時間の問題……俺たちはそう考えている。
しかしレムリクの言う最大の不安──ベーダー王が直接という可能は消えていない。
北方から大軍がやってきているという報告はないが、どこかの王のように忍びでやってくることも考えられる。
だから俺は今、マッパやバリスとベーダー王が來た際の対策を練っている。
場所は、魔道鎧とゴーレムが厳重に警備するレオール山のり口。
「皆で籠城し、ここで抑える。これは絶対に考えておくとしても」
バリスの聲に俺は頷く。
「ああ。ベーダー王が山すらも破壊する魔法を使う可能もある。ここは最終防衛線にして、戦う……いや渉するなら離れた場所がいいだろう」
「となれば、渉を持ち掛けられた際は、場所をラングスの近くに設定すべきですな。そして可能な限り數鋭で向かう」
「大勢を連れていけば威圧にはなるが、皆を守り切るのが難しくなる。対魔法戦のためにヒヒイロカネやミスリルで防を作るにしても、そんなに大量には用意できないからな。魔防石なんかもそうだ」
「ええ。ですから渉は、私と數で向かわせていただきたい。ヒール殿は」
「バリス。俺のを案じてくれているのは分かるが、俺が行くべきだ。今のバリスの魔法の腕は認めるが、敵の力は底知れない」
俺が言うと、バリスは悩みこむ。
だがしかし、やがて首を縦に振った。
「仰る通りです。ヒール殿を危険にさらすのは心苦しいですが、ヒール殿のお力なしでは戦も限られてくる」
「今回はシェオールだけではなく、ラング州の亜人たちやシルフィウムの森の民の命運もかかっている。俺のは二の次だ」
「ヒール、殿……」
バリスはそう言って、目を潤ませた。
「ど、どうした、バリス? 目にゴミでも」
「まさか……いや、こうしてヒール殿と出會いお仕えできていることが何より嬉しいなと」
「あ、ありがとう」
俺もバリスが仲間になってくれたことを毎日ありがたいと思っているが、々大げさすぎないだろうか……
バリスはマッパから差し出された手拭で目を拭うと、再び口を開いた。
「マッパ殿、ありがとう。ヒール殿、失禮いたしました……それならばヒール殿は決まりですな。魔法のことを考えれば、姫とフーレも一緒だと心強いですが。そうなると」
「シェオールとレオールの防衛もあるからな。バリス、悪いんだが……」
バリスは小さく首を縦に振る。
「分かっております。空を飛べ高速で移できるワシがレオールとシェオールを守る。何かあれば、ヒール殿のもとにも駆けつけられる。殘るのはワシが適任でしょう」
「ああ。だが一応、俺やバリスは転移石を持ってレオールまで高速で移できるようにしておこう。渉場所まで石を等間隔において、転移で移するんだ」
「よき案かと。戦闘面でも、転移石で退避場所を作っておくとよさそうですな」
「ああ。オレンの戦いでもあれが役に立った。それぞれ持っていれば、他の者の近くに転移することもできる」
こくこくと頷くバリス。
「では、レオールとシェオールはワシにお任せください。他に護衛はお連れしますかな?」
「皆に來てほしいが、魔法が使えなくなることを考慮すれば、足の速いアシュトンとハイネスに來てほしいな。エレヴァンは殘念がるだろうが……」
バリスは首を橫に振る。
「將軍も子供ではありません。必ずやワシとともにシェオールとレオールを死守いたします」
「二人以上に守りを任せるのに頼もしい者はいない。頼んだ」
「ははっ。それでは、アシュトンハイネス兄弟をれてこれで五人……これぐらいの人數が一番かと存じますが、レムリク王子はいかがされるのでしょうかな?」
「あいつはラング州の副王。亜人たちを代表できるのはレムリクだ。あいつも一緒に向かうことになるな」
「心配ではありますが剛の者と聞いております。戦闘面の不安はない。ただ、彼にも転移石を渡すなら」
「さすがにおかしいと思われるか……いや魔道鎧やゴーレムを見ているんだ、何を今更か」
レムリクは今、鉱床の中に造った広間で亜人たちの代表と會議を開いている。
渉に向けて、亜人たちの要や考えをまとめているのだ。
「……そうだな。この際だ。彼にシェオールに來てもらうか」
「完全に信用に足る人。ヒール殿はそう判斷されたのですな」
「ああ。バリスはどう考える?」
「ワシも同意見です。なくとも、彼は暴君の素質はない」
「そうか。なら、あとであいつをシェオールに案する」
「承知いたしました。食事も用意させておきましょう」
「ありがとう。あとの細かい魔法を防ぐ裝備なんかは……マッパが上手く作ってくれるだろう」
そう話すと、マッパは任せろと言わんばかりにを叩いた。
見た目のセンス以外、マッパの作るに何の心配もない。
バリスも深く頷くと小さく笑う。
「ふふ。すでにマッパ殿も兵を用意しておるようですからな」
「気が早いな」
「もちろん使わないのが一番でしょう。ところでマッパ殿が兵を考案したように、ワシにも策があります」
「策?」
「はい。もちろん、使わないのが一番ですし、ベーダー王の魔法の腕によっては取りやめます。ただ、いずれにせよラングス州の方にはにしておきたい」
「使える策はなんでも使いたい。頼む」
「かしこまりました。それでは計畫をお話ししましょう」
この後、バリスは策について説明してくれた。
こうして俺たちは渉の準備を著々と整えていくのだった。
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