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〜2176年12月25日PM10:07

マッスルサプラマシィコミュニティ〜

タイヤがパンクしたような減圧の音が、積み上げられた重機の森のそこここから一斉に上がった。

それは、人質たちが拘束を解かれた音。

同時に、最も危険な時間帯が始まった音だ。

エリカに飛ばしてもらったドローンで上空から全ての人質の開放を確認しながら、亜金に合図する。

「亜金さん、お願いします」

ポンッという間の抜けた音ともに、亜金が信號弾を打ち上げた。それを確認して、絵はマイクロフォンに語りかける。

「人質となっていた皆さん、落ち著いて聞いてください。私はICPOの正岡絵捜査。皆さんを無事に家に送り屆けるためにこうして話しかけています。さっそくで恐ですが、皆さん信號弾のところまで歩いて來てください。皆さんを拘束した犯人は現在私のチームが警戒していますので、落ち著いて進んでください」