《最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所屬してみました。》第1817話 シギンの苛立ち
シギンは『空間魔法』を用いる事で煌阿の『魔力圧』から逃れる事に功したが、もうその煌阿から離れた場所に居るというのに、何故か先程までじていなかった違和を自分のにじられてを手で押さえ始めるのだった。
そしてその違和はし時間が経つと同時になくなり、直ぐに正常に戻るのだった。
(何だったんだ……? 奴の『魔力』を間近でじ取った事が原因なのか? 今は何ともないが、あの心臓を握られているような違和だけは今でもまだ拭いきれぬ……)
し離れた場所でシギンが自分のに起こった違和について考えていると、煌阿の『魔力値』が再び先程までの狀態に戻っていた。
どうやらシギンを遠ざける目的で放った『魔力圧』を新たに整え終えたのだろう。
そしてその遠くの場所からシギンを観察するような視線を送ったかと思えば、直ぐに笑みを浮かべ始めるのだった。
「なにがおかしい……?」
唐突に自分を見て笑みを浮かべ始めた煌阿に、嫌な予をじ取ったシギンがそう尋ねる。
「ふっふっふ、やはりお前はまだまだ兵衛の奴には々と屆いていないな」
「な、何?」
まだ勝負の最中である筈だというのに、もう煌阿の様子が先程までとは明らかに違って見えるシギンだった。
その煌阿の様子とは、もう勝負がついたとばかりに表に余裕が浮かんでいたのである。
「確かにお前は俺が恐れた『卜部兵衛うらべかんべえ』という人間のをけ継いでいるのは間違いないようだが、あくまで奴と見紛うのはその大層な『魔力値』と『空間』をる能力だけだ。それも完璧に使いこなしているわけでもなければ、その力の本當の使い道すらも分かっていないと見える」
シギンを指差しながらそう告げる煌阿に、シギンは普段は絶対に見せないであろう不快を示すような表を表に出すのだった。
今のシギンの表は奇しくも、この山の頂でシギンを相手に見せていた神斗の表と酷似していた。
「先祖に直接言われたのであれば、確かにしは俺も聞く気にもなれるが、卜部兵衛でもない者にこの『力』までを否定される筋合いはないな。俺がこの力を使いこなせていないというのであれば、それを実際に証明してみるがいい煌阿とやら。口だけであれば誰でもいえるぞ」
シギンのその言葉だけ聞いていれば、先程よりしは冷靜になれたようにじられるが、その不快を示す表だけは全く変わっていなかった。
「ふ、ふふっ……、ふはははっ! これだけの時間の猶予を與えているというのに、まだ自分の狀態を把握出來ていないとは驚きだ。存外に淺いな、兵衛の筋の者よ。その抱く怒りのを上手く呑み込んでコントロールを行えないようでは、簡単に丸め込まれてしまうぞ?」
先程までの煌阿の笑みの意味とはまた異なり、彼は小馬鹿にするような嘲・笑・を浮かべ始めるのだった。
いつものシギンであれば、そんな煌阿の言葉など何も気に掛かる事はなく、むしろ何故そんな言葉を吐く必要があるのかまで考えられていたのだろうが、今の彼は煌阿の真意に気づけるどころか更に苛立ちを募らせるに至らせてしまうのだった。
「気が変わった。俺の『魔』に抱く疑問の解消にしは役立つだろうと思っていたが、どうやらお前は確かに興味を抱くような存在に間違いはないが、疑問の解にはしも役には立たなそうだ。いつまでもそうやって獨りで先祖と俺の比較に盛り上がっていろ。今度は封印ではなく、俺の手で今すぐに消滅させてやる」
ここにシギンをよく知る者が居れば――否、先程までこの両者と共に居たあまりシギンとも関係を持たない『神斗』の存在であっても、今のシギンを別人と見紛う程に冷靜さを欠いている事に気づけただろう。
そして煌阿以外の誰かが、そんなシギンにしでもその事を伝えられていれば、シギンも今の自分の狀態を客観的に捉えられたかもしれない。
だが、殘念ながらこの場には煌阿とシギン以外に誰も居らず、その唯一シギンの近くに居る煌阿は、そんなシギンに気づかせるどころか、逆にわそうと企んでいた為に教えるような真似をせず、徐々に蜘蛛の糸で絡め取ろうとするようにジワジワと、言葉巧みにシギンを自ら仕掛けた『罠』へと引きずり込んでいこうとするのであった。
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