になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。》&215

占いをやってる羅針盤亭……その主であるククール神。勿論だけどその神髄は見通しである。全てを見通す……みたいながコンセプトだ。実際ある程度、私たちは神な訳だし、見通すことは出來る。だって私たちは神だ。

神なら普通の生命にはできない事が出來るのは當然だろう。私達にはある程度の運命なんてのも見える。けど私たちは永遠を歩む存在だ。その運命とも廻ともいえる糸は星で壽命をもって生きる生命よりもとても長く、そして様々に絡み合ってる。

だからこそ、私たち神でも自の運命を知るということは難しい。けどこのククール神はとてもそれが得意なのだ。神から信頼を得られるほどにはね。ならば、その未來を知ってると言えるこいつがここまで余裕ということは焦る必要はないのかも。

「何を見たの?」

「それは言えません」

「ふーんそんな事言うんだ」

私はニコッと笑って笑顔をプレゼントしてあげる。私は野蠻な事はしないよ。なにせ私は神。その頂點にいるイセノ神だ。そこらの神とは上品さが違う。

そんな私が指をポキポキとかして脅すなんて……ね。そんなことが噂になると印象が悪い。笑顔が素敵な神……というのが私の大半の印象の筈だ。

なのになぜかククール神は冷や汗たらして、ヒュパ――と消えて距離を取った。

「これは別に意地悪とかじゃないのよ。私の力の制約。そういえばわかるでしょ?」

「なるほど。それはごめんなさい」

どうやら無暗に占い結果を言いふらす……なんてのは出來ないみたいだ。それをやるときっと何か罰というか、何かの代償が彼にはあるんだろう。彼の占いの力に影響がでたり……ね。

そうなったら私が他の神に多大に恨まれるだろう。なにせ彼のお得意様は沢山いる。それは困る。この宇宙が消えてなくなるのなら、それも関係なかった訳だけど、なんか無事な可能もあるみたいだし……そうなると無事だったときに私が悪者になる……なんて事は避けたい。

どう転んでも、いいポジションにいる。それが大切だ。私は常に勝ち馬に乗るのを目指してる。

「それじゃあ、私を占ってよ。それならいいんでしょ?」

そもそもそれが目的だったわけだし、人払いまでしてるのなら、私を占う事には問題ないんでしょう。私は勝手知ったる……というじで近くの椅子に優雅に座る。

「さあさあ早く」

「ここ、私の店なんだけど……」

なんか不満を口にしたククール神だが、私が「ん?」と笑顔で言ったら諦めてくれた。

    人が読んでいる<美少女になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください