になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。》&216

「では――あっ、一応聞いとくけど、この先の運命……でいいのよね?」

「もちろん」

がどうなるのか……それがわかればいい。自分がどういう選択をするのか……その詳細がわかるわけじゃない。けどいくつのか先の未來をククール神は見せてくれる。彼は空中に腕を突っ込むと、そこから急須みたいなのを出した。いやどう見ても急須だけど……

これがなんか明で緻な裝飾とかされてたら、なんか特別そうなものがれられてるんだろうな……とか思う。けど実際はそうじゃない。なんかくすんだ緑というか、茶というかそんな普通の急須である。中にお茶がってるんじゃ? とか思ってしまう。いや、何回も占ってもらってるし、わかってた。

「なに?」

「いえ、別に……」

別にククール神はものにこだわりはないらしい。この場所にある、この大きな樽……というか、水が張られた大きなお盆? まるで宇宙みたいなこれが一番大切なのだ。

は取り出した急須に何やられる。お茶の葉のようにみえる……何度も何度もそう見えてるし、実際何度もそう思ってきた。けどその詳細を聞いた神はいない。

なぜなら皆「まさか……」と思ってるからだ。むしろこれで「そう、お茶の葉だけど?」とか言われる方が恐怖なんだ。なにせあまたの神が彼の占いに頼ってるし、心酔してる神だっている。そんな彼の占いにおおおおお、お茶? ってね。思うじゃん。

実際あれは飲むために中にれてるわけじゃない。さっ、さっ、と手際よくお茶っ葉(のようなもの)をれた次は彼は両手で急急須をもって何やら唱える。するとカタカタカタカタ――と音が鳴るほどに急須の蓋が踴りだす。

そしてその急須を宙にとどめたまま、次は……

「來て」

そういわれるとわかってたから、私はすぐにククール神の元へいく。そして私の方へと手を向ける彼。私の前でその手を左右にふって、頭から肩にかけて、流れるようにかす。その間にもれてはない。

けど彼はきっと何かを取ってる。

「失禮」

そんな風にいって、宙に浮いたままの急須の蓋をとって、パラパラと何かをれる作をする。今度はそれが何か、私も見えない。そして取ってをとって軽く回すように振るう。

そしてついに、彼は急須の中を宇宙のようなお盆の中に垂らす。

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