《小さなヒカリの語》103ページ目
に思える組み合わせだが、お互いの良さを消すことなく絶妙なハーモニーを奏でている」
「これもこれも!」
「見える、見えるぞ! 広大な海を優雅に泳ぐ力強い魚の姿が!」
デパートと言ったらやっぱりここだろう。地下の食品売り場は人でごった返していて、実演調理している販売員は一口大に切ったもので客引きの力を注いでいる。俺らはそんな販売員の策略にはまらないよう試食を転々とし、デパ地下を渡り歩いていた。
「そろそろおいとましないと、別に萬引きとかしてないのにGメンに聲かけられそうだ」
「そだね。結構食べたし、違うとこに行こうか。こーちゃんはどこか行きたい所ある?」
行きたい所……正直特にないんだよな。はずれはないっていう理由で地下に來たわけだし。どこかの時間でヒカリの誕生日プレゼントを買うつもりなんだが、何にすればいいか分からない。なんか形に殘るものがいいな。うーん。
「私、洋服買いに行きたいんだけど……いいかな?」
「……そ、それだっ!」
高価な寶石は経済的に無理で卻下。小のキーホルダーは無難なんだが、なんか獨創に欠ける。洋服も定番かもしれないが、男がを自分で選んで買うのは數的に多くない気がする。何よりヒカリが洋服がしいということならもうそれしかないだろう。そんな思考を一瞬のうちに展開し、OKサインを出した。
この日の丸デパートには洋服屋さんが五店ある。カジュアルなものから和服まで様々なものが取り揃えられていて、どこもかしこも人で賑わっている。一番合った店を探すだけで時間がかかるのだが、前もって英人達にデパートの概要を詳しく聞いているために、そのようなロスは起こり得ないのだ。手帳をポケットにしまい、ヒカリより先に立ってその店へ案する。
「どんなじの服がしいんだ?」
「うーん、それはなかなか難しい質問だねぇ。しいのはその場で見つけるものだから、行かないと分かんないな。あえて言うなら、かわいく思ってくれるような服ってとこかなぁ」
「なんだそりゃ」
かわいく思ってくれる服ってことはかわいい服でいいんだよな?いや思ってくれるってのが意味をし変えてしまう。思ってくれるが指すのは特定の人に対してということか? と、
「えっ、えっ」
「危ない!」
前につんのめるヒカリを素早く抱き留める。お互いの首がお互いの肩の上にのっかる形になった。ほどけた靴紐を踏んずけてしまったらしい。ちょうど振り返った時なのでぎりぎり反応が出來た。
「大丈夫か?」
「う、うん」
ヒカリの顔がすぐ近くにある。ヒカリは自分から顔を近づけることに何の抵抗ももってないようだが、
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