《俺を嫉妬させるなんていい度だ〜曹司からの過度な溺〜》彼のプライベート【4】
「芹、もう俺は我慢できない。俺は芹のことが好きだ。好きでは足りないほどおしい。俺にされる覚悟をしてくれ」
二次元でしか存在しなかった言葉が、今まさにイケメンの暁によって放たれた。
夢か現実か、誂われてるのか本気なのか…
暁の目を見ただけで気持ちが伝わる。
「ゴクッ」と思わずがなる。
そして、覚悟を決めて芹が言葉を発する。
「正直、々とキャパオーバーで、どうしたらいいのか…でも、暁くんの私に対する気持ちは充分伝わってる。最初は、廉くんに似てるとしか思わなかったのが、驚きながらも惹かれてると思う…」
「芹を幸せにする。だから、芹の全部を俺にくれ」
真剣で切羽詰まった告白に、戸いながらも頷いた。
「私、初心者で。突然で上手くできるかどうか…」
「芹は俺だけを想っててくれたらいい。難しいことは考えなくていい」
「はい…」
朝日がる部屋の中、二人の想いが一つになり、人とて新たな一歩を踏み出す。
初めての芹を優しく包み込み、の溢れる時間が過ぎていく…
のまま抱きしめ合い疲れて眠っていたふたりが、次に目覚めたのはお晝も過ぎた頃。
芹はの節々の痛みをじ目を覚ました。
「イタタタッ」
「大丈夫か?すまない…」
芹の聲を聞き、痛みの元兇の暁も目を覚ました。
「イタッ」
しくだけで、はギシギシといい、下腹部には鈍痛が走る。
「風呂にって溫まろう」
「まさか一緒に!?」
「もちろんそのまさかだ」有無を言わせない俺様を発する。
またまたお姫様抱っこされるが、先程と違い痛むには有り難い。ツンデレの使い方が絶妙だ。恥ずかしさより気怠さが強い分、優しさがに沁みる。
明るい部屋の中恥ずかしくこまる。ところが浴室までの間にある仕事部屋の扉が全開になったまま、先程は口付近しか見えなかったが、中までしっかり視界にり込み一気に芹を虜にする。
「待って!パラダイスが」
「え?」暁には何のことかわからない。
「し、仕事部屋が、パラダイス」
「は?あ゛」
何のことかわからなかったが、芹の言葉に仕事部屋に視線を向けると、開け放った扉の奧までが丸見えだった。焦る暁だが、芹の発した言葉の意味がわからない。
「ん゛?パラダイス??」
- 連載中55 章
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