《VRMMO生活は思ってたよりもおもしろい》40.祭りの前のログインにて
時はし戻り、祭りの前。
朝食の後祭りが始まる17時の30分前までログインすることになった私達は、ログインするとダンジョン攻略を再開しました。
二十一階層にて、リュウさんが出てきたモンスターを倒している最中、ヒカリちゃんが話し掛けてきました。
「ねぇ、モモ。リュウさんと祭り回るって聞いたけど、本當?」
「そ、そうだけど……?」
何を言われるのかドキドキしながらヒカリちゃんの言葉を待つと、ヒカリちゃんはこう言ってきました。
「だったら、絶好のチャンスじゃない」
「えっ? 何の?」
「キスよ、キス。シチュエーション的にピッタリじゃない」
「ふぇ!? き、ききき、キス!?」
思わず大聲を出してしまいリュウさんに聞こえてないかと心配してリュウさんを見るも、戦いに集中しているのか聞こえていないようでした。
安心した私は聲を小さくして、ヒカリちゃんを問い質しました。
「な、なんでそんなこと……」
「なんでって、付き合ってるんだから一回くらいしときなさいよ」
「だ、大分前に、ゲームでしたよ?」
「それじゃ意味ないでしょ? 現実でしなきゃ」
凄くニタァッとしていて、完全にからかっている顔でそう言ってくるヒカリちゃん。凄くムカつきます!
で、でも、付き合ってるのは事実だし、リュウさんとキスするのは吝かではないというかしたいですけど、やっぱり、恥ずかしいです……!
思っていることが無意識に作に出ていたのか、クスリと笑う聲が聞こえてきました。
「たぶん、リュウさんは自分からそういうのを言う人じゃないから、モモから言わないと永遠にすることないわよ?」
「それはわかってるけど、やっぱり恥ずかしいよ……」
「でも、リュウさんならモモのお願いなら聞きれてくれると思うわよ?」
「そうかもしれないけど、言うタイミングが難しいよ……」
「花火の時ならどう? シチュエーション的にもバッチリじゃない?」
「う、うん、そうだね。それで頑張ってみる」
「何を頑張るの?」
私が決意したところへ、リュウさんがそう聞いてきました。
私は慌てながらも、リュウさんに知られたくないので、急いで取り繕いました。
「え、えっと……そう! ダンジョン攻略を頑張るっていう話をしてたんです! ねっ! ヒカリちゃん!」
「そうそう。リュウさんがほとんど頑張ってるから私達も頑張らないとってね」
「そっか、そうだね。そう言えば、僕だけ戦いっぱなしだったね。それならそうと早く言ってくれれば譲ったのに」
リュウさんは、苦笑いと申し訳なさそうにしながらそう言いました。
すみません、リュウさん。本當は違う話をしてたんです……。
それから私達は、順調に三十階層まで攻略しました。
その間、私はずっと、祭りでどうすればいいかを考えていました。
どういう流れだと、一番キスに持っていきやすいか。どういうじだと、恥ずかしくなく言えるか。々考えて、考え抜いた結果、世の中考えた通りに事は進まないので、その時の最善を盡くすことにしました。
かといって、何が起こるかわからないので、どうなるかはわかりませんが……。
◆◇◆◇◆
しばらく経って、現実時間で16時半になったので、ログアウトすることになりました。
リュウさん達がログアウトした後、ヒカリちゃんがこう言ってきました。
「じゃあモモ、リュウさんとのデート楽しんでね。……それと、ちゃんとキスするのよ」
「わ、わかってるよ!」
またもからかうような顔でそんなことを言ってきたヒカリちゃんに、私は顔が熱くなるのをじ、戸いながらもそう答えました。
「まぁ、ともかく、頑張ってね」
「うん」
そう言ったヒカリちゃんはログアウトしていきました。
殘った私は、「今日絶対にリュウさんとキスをするぞ!」という気合いをれてからログアウトしました。
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