《どうやら魔王は俺と結婚したいらしい》499

明るいの森の中とは言え、季節は冬が近い秋の終わりもあって、俺のは涼しさをじている。

「うふふ。お外でお泊まり、なんかわくわくする」

「…………」

相変わらずズレた事を言ってきた……なんでこんな狀況でわくわくするんだ。

俺なんて先行き不安で仕方無いのに。

と言うか外でお泊まりって、ほんとそのまんまだな!

「シルク」

「っ」

がくっとうつ向いてたら、ほっぺたを突っつかれた。

なんだ? と思って見てみると、アヤネは眼を輝かせていた……。

あ、なんか変な事言うぞ……絶対。

「ちょっと食料取ってくるから待ってて」

「……いや、待てって。ここ森の中だぞ? 何があるか分からないんだ、無理にくのは……」

「だいじょぶ、私強いからへいき」

「……」

案の定変な事言ったが……うん、見事に論破されてしまった。

それに、アヤネは確かに強い……ここはアヤネに任せた方が良いかも知れない。

俺が言ったら5分と掛からず獣に食べられる自信がある。

だからここはアヤネが正しい。

いや待て……良く考えろ、そうじゃない、今ここでアヤネの言葉に乗せられてはいけない! 一見正しいように見えて全く正しくないぞっ、騙されるな!

「なに、ここで野宿する流れになってるんだよ。普通に城に帰れば良いだろう」

「あ、そだね。でも……今はシルクと外でお泊まりしたい気分」

「気分って……そんな事言ってる場合じゃないだろ?」

「だいじょぶ、なんとかなる」

「なっなんとかなるって……その拠は何処から來るんだよ」

「分かんない」

くっ、このアホめ!

「あ、でもね」

「……でも、なんだよ」

「私、お城への道……分かんないよ?」

……は? えと、なに真顔でキッパリ言ってるんだ?

「え? つまりあれか? 迷った……のか?」

「シルク凄い、當たり」

パチパチと拍手しながらそう言うと……俺は頭が痛くなった。

まじか、迷ったって……まじかぁぁ。

あぁそう言えば、アヤネって方向音癡だったなぁ……すっかり忘れてた。

「あれ? どしたの……さっきより落ち込んでる。元気だして」

「……」

誰のせいで落ち込んでると思ってるんだ。

いま、すっごくピンチなの分かってるのか? 城に帰れない、ここで野宿しないといけない。

最悪ここで死ぬかもしれないんだぞ! 森は危険なんだ、サバイバル経験が無い人間が住むには手に終えない場所なんだぞ!

「むぅ、元気ださないね。これじゃダメ、取り敢えず何かとってくる。そしたらご飯にしよ。それ食べたら元気になる筈。シルクはそこ、いちゃダメだよ」

え、ちょっ! なに言って! 落ち込んでてぼぉってしていたその隙にアヤネ走って行った。

アヤネ、本格的にここで野宿するつもりだ、ほんとどうかしてるよ。

はぁ……俺がこんな事になってるの、ヴァーム達は知ってるのか? いや、知らないだろうなぁ……だってアヤネが途中で撒いたからな。

俺とアヤネがサバイバルしてるのを知るのは先になりそうだ。

「あぁ……不安で胃が痛くなってきた」

そんな事を呟いて腹を抑える。

……あぁ、でもほんのしだけこう思ってるんだ。

「アヤネの奴、いつか必ず飽きたとか言って城に帰りそうだな……」

絶対にそうなる。

アヤネの奴、さっき迷ったとか言ってたが……アヤネの突拍子もない行でなんとかなる気がする。

うん、そう思ってたら希が持てたかもしれない。

「よっよし、これ以上落ち込むのは止めよう」

ほっぺたをペチッ! と叩いて気持ちを引き締める。

アヤネには、ここで待ってろと言われたが……この付近で出來る事を考えて俺も何かするか。

でもサバイバル経験皆無なんだよな……だっだけど、良く考えればなんとかなる……よな? そう思いながら俺は考えながら何かをする事にした……。

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